本日は、国税庁より1日に発表となりました「2021年路線価」についてご紹介したいと思います。
路線価についての詳しいお話しはブログのバックナンバーを参考にしてみて下さい！
全体平均としては、標準宅地の評価基準額対前年変動率は、0.5％下落（前年：1.6％上昇）と6年ぶりに下落しました。
気になる神奈川県内の路線価はというと、平均で前年比０.4％下落とこちらも8年ぶり（12年から１.1％の下落）となりました。新型コロナウィルスの感染拡大の影響で路線価の高かった地域で上昇率が縮小したほか、観光地では下落に転じるところ目立ちました。税務署管内ごとの最高路線価は18地点のうち10地点で上昇したものの横ばいだったのが4地点で、前年はゼロだった下落地点は4地点も増えてしまうという結果でした。利便性の高い駅前などの地点は上昇したものの、県内約2万1000地点のうち多くの地点は下落市と見られる。前年では上昇していた戸塚、鎌倉、藤沢と横ばいだった横須賀中央の4地点が下落したのは印象的でした。中でも、下落率が大きかったのは鎌倉駅東口駅前通りでマイナス２.9％でした。前年では７.7％の上昇と高い伸びを出していただけに一転してマイナスなのには驚きました。
こうした観光地の下落が目立った大きな要因としては、やはり外国人観光客の皆無により人流が抑えられたところにあります。
上昇した10地点においては、上昇率自体は軒並み縮小したものの都心部で下落が目立った東京に比べると堅調な動きなように感じました！上昇率が一番高かったのは横浜駅近くの市道高島台107号線（横浜市神奈川区）の7％（前年は25.2％）で東京国税局管内では最も高い上昇率となりました。横浜駅前は周辺の再開発が進み、近隣では今後も住居やオフィスなどを備えた複合ビルなど大規模開発が控えている点が大きな要因かと思います。
その他、気になる県内の最高路線価は前年と同様「横浜駅西口バスターミナル前通り」で1608万円でした！昨年完成した「JR横浜タワー」が開業するなど利便性や集客力が向上したのも要素の一つですね。
横浜駅前オフィスが今なお需要が高い理由の一つとして、都心のオフィス賃料よりも安価な点があります。この利便性で都内より安価なので底堅い要因の一つになっている気がします。昨今では「資生堂」「村田製作所」など大手企業もこぞってみなとみらい地区に新しい形のオフィス機能を移して注目を集めています。
その他、みなとみらい地区は大学の誘致にも成功していて今後の更なる人口流入が期待できます。
今回上昇率が3番目に高かった本厚木駅北口広場通り（厚木市）では、大手デベロッパーによるタワーマンションが開発され注目を集めています。低金利が続く中、資産価値が下がりにくいとされるタワーマンションが投資性の観点から受給バランスを安定させている側面もあります。
先行き不透明な表現の多い昨今のニュースではありますが、私はこうした確実な現実からすると明るい兆しが多いと思います。資産構築は、社会情勢が不安定な時こそ安心材料になり得ます。
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