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オルタナティブ投資としての「不動産」人気とは

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オルタナティブ投資としての「不動産」人気とは

カテゴリ:投資

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本日は、運用投資として「不動産」への関心度を各社年度末ということもあり調査した結果について各投資機関の分析をご紹介したいと思います。

(株)三井住友トラスト基礎研究所は「不動産投資に関する調査2022年」の結果を発表しました。284の年金基金や機関投資家などにアンケートを送付し、92の回答をもとに結果を公表しました。今回調査では、2022年半ば以降の日本を除く各国での金利上昇に伴う不動産投資方針の変更の有無について、国内不動産投資方針に関しては、「年金基金」では97%、「機関投資家」では回答企業すべてが「変更する予定はない」と回答しました。一方で、グローバル不動産投資方針に関しては、年金基金で6%、機関投資家で7%が「変更する予定がある」と回答し、変更の具体的な内容として、「不動産投資を拡大する」「物件タイプを拡大する」などが挙げられており、グローバルな分散投資が進む可能性があるという見解を見せています。オルタナティブ商品への投資実績については、年金基金の93%、機関投資家の86%が投資残高を有しており、投資実行している具体的な投資対象は、年金基金では「不動産」の割合が26%で変わらず最多で、次いで「ヘッジファンド」(21%)、「インフラ」(17%)が多く、近年はヘッジファンドの割合が徐々に減少する分、インフラの割合が増加している傾向にあります。その差は2012年の調査開始以来、最少となりました。機関投資家では、2012年の調査開始から一貫して未だ不動産(42%)が最多で、その割合も40%前後と、他のカテゴリーを10%超上回っています。不動産へ投資を行なった理由としては、「分散投資効果」(年金基金:33%、機関投資家:31%)、「安定的なインカムゲインの確保(分配金)」(同:28%、同:30%)が多くの回答を集め、不動産投資を行なう上で必要なことは、年金基金では「適切な運用報告」(38件)、機関投資家では「一定の流動性の確保・向上」(29件)が最多となりました。

気になる今後のオルタナティブ商品への投資可能性については、「投資配分を変更する予定はない」(同:43%、同:44%)が最多の結果になり、「新たに実行/増やす予定」(同:33%、同:26%)との回答も多く、オルタナティブ商品への投資配分は今後も増加傾向を維持すると予想されます。
今後、投資を開始あるいは増加させたい不動産投資は、年金基金では「国内不動産を投資対象とした私募ファンド(オープンエンド型)」「海外不動産を投資対象とした私募ファンド(オープンエンド型)」がともに22%で最多で、機関投資家では、上位3項目すべてが国内不動産投資商品(「国内不動産を投資対象とした私募ファンド(オープンエンド型):26%、「J-REIT」:15%、「国内不動産を対象とした私募ファンド(クローズドエンド型):13%)となり、国内投資を選好する傾向があります。

その一方、不動産アセットマネジメント会社39社を対象にした私募ファンド調査では、エクイティ投資家の投資意欲については、国内投資家・海外投資家ともに「強い・やや強い」のポジティブな回答が低下しつつあります。(国内投資家は54.2%(前回67.8%)、海外投資家は47.6%(同62.4%))

海外投資家では、米国投資家、欧州投資家の投資意欲の低下が顕著で、本国での金利上昇、不動産価格の下落といった運用環境の悪化が背景にあります。一方、アジア・パシフィック投資家は76.5%が「強い」「やや強い」との回答で、金利動向に左右されがちな商材なだけに地域差が大きいことがあります。今後1年間の不動産投資マーケットに起こる変化として、「利回りの低下」「投資資金の流入」といった回答が大幅に減少しており、その一方で「アセットタイプの選別・細分化」「ファイナンス条件の引き締め」「売却の増加」「利回りの上昇」といった回答が増え、警戒心が強まってきています。投資対象としたいアセットタイプについては、「オフィス」(71.8%)、「住宅」(69.2%)、「物流」(71.8%)の割合が高く、いずれも7割程度となっており、「商業」(41.0%)は回答割合が大きく低下しています(前回63.2%)。先日発表された東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)の平均オフィスビル空室率は6.16%(前月比0.19ポイント低下)と3ヵ月連続で低下しており、徐々にオフィス需要回帰の兆しも出てきています。

投資先として大きな役割を果たしている「不動産」は、世界の経済状況含めた金利情勢や地政学リスクも考慮しつつ、各投資家とも安定した信頼は大きい様です。しかしながら、不動産投資もエリア一局集中になっていますので物件の高騰要因としても無視出来ません。エンドユーザーが求める実需不動産と投資を目的とした不動産との狭間にまだまだ揺れ動きそうです。

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山田 恵二

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