
どうなるマンション高騰⁉︎注目の衆院選各党公約とは?
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本日は、今週末に控えた衆院選でも各党の争点となっている「マンション高騰対策」の話題についてご紹介したいと思います。各党どのようにこの物価高騰を乗り切ろうとしているのか?不動産を介してどのようにメスを入れていくのか?我々不動産業界だけでなく、世間も注目している話題です。

与野党は外国人らの取得規制や家賃支援といった公約を掲げ選挙戦終盤に向け徐々に具体策を明らかにしています。問題の背景には投資マネーの流入だけでなく、人手不足や資材費の上昇といった構造要因もあるためただ単に購入規制をかけるだけでは解決しない問題でもあります。政策の効果は未知数なうえ、人口の一極集中を助長しかねない課題もあり、各党難しい舵取りを迫られています。
下馬評では大幅に議席数を伸ばすと言われている自民党は「首都圏などの投機的売買の抑制」を公約に挙げており、高市早苗政権は外国人による投機的取引が価格上昇の一因になっているとみて対策に取り組むようです。小野田紀美経済安全保障相を外国人政策の担当に指名し、不動産の登記情報を元に海外居住者によるマンション取得の実態を調べてきた実績を訴えています。日本維新の会も外国人・外国資本による土地取得規制を掲げ、自民党との連立政権合意書に明記しています。
不動産経済研究所によると、2025年の東京23区の新築分譲価格は1億3613万円と前年比21.8%上昇しています。中古物件を含め、一定の広さがあるファミリー向け物件では1億円を超える「億ション」が当たり前になってきています。手が届かなくなった世帯は賃貸暮らしを続けざるをえず、賃貸需要も高まって家賃インフレが進んでいます。子育て世帯などは簡単に引っ越しもできない厳しい状況で、衣食住の一角を占める住居費は家計への負担感が強く、海外では政権への不満・反発の原因になりやすいとみているだけに各党力が入ります。しかし外国人購入規制や移民問題は、野党にとって政権の急所となるテーマではあるものの、外国人の差別・排斥につながりかねない危うさもはらんでおり、公約では家賃助成や税措置をうたう例が目立っています。
一方、対抗馬の立憲民主党と公明党が結成した「中道改革連合」は若者や子育て世帯を対象に家賃の補助制度を創設すると打ち出しています。しかしこちらも、家賃の補助は負担軽減につながる一方で、需要を高め賃貸相場を過熱させるリスクがあるとの見方が強いです。
国民民主党は中低所得者向けの家賃控除制度や居住目的でない住宅に課税する「空室税」を盛り込んでいます。衆院に提出済みの法案によると投機的な取引により価格が高騰している地域を対象に、自治体が空き家に税金を課す内容です。先行事例としてカナダ・トロント市の「空き家税」があります。2022年に施行し、現在は評価額の3%を課税しています。不動産の所有者に空き家の申告を求めるもので、所有者の死亡や修繕工事など正当な理由があれば免除もできます。同市の分譲マンションの平均価格は2022年1〜3月期におよそ80万カナダドル(現在のレートで約9000万円)をつけた後、上昇が止まっており、課税に加え中央銀行の利上げの影響もあるとみられますが、いまだに人口の流入は続いており、価格は高止まりの状況になっているようです。
すでに、似たような事例で言うと都心のタワーマンションでは管理組合への消極的参加などの負担軽減の意味で、賃貸目的の住戸には管理費を通常の居住者が支払っている管理費より高く設定したりと対策は講じています。
与党が2025年末にまとめた2026年度税制改正大綱には短期売買について「税制上の措置を含め必要な措置を講ずる」との文言が入り話題にもなりました。政府はバブル期に2年以内に土地を転売した場合に利益に追加の税をかけたことがあり、似た措置が念頭にあります。ただ当時は地価高騰を抑える効果は薄かったとされ、今の為替などの経済状況とも違う点から効果は未知数です。
難しいのは、不動産価格の高騰要因は、都市部で大規模物件の適地が乏しく供給戸数が減っていることや、建設資材や人件費の上昇といった供給サイドの構造要因がある事です。利便性を重視する共働き世帯の増加といった要素もあり、不動産相場が大きく崩れる展開は見込みにくいとの見方が多いです。
この議論には、以前より当SANSHIN picksでも取り上げてきましたが人口の動きを見据えた検討が大前提になります。政府の人口推計では、2050年までに東京23区の大半が人口減に転じる見込みとなっています。根本的には東京にどんどん人が流入して需給が逼迫していることが背景にあるため転売規制や税による対策の効果はかなり限定的なのでは?という市場の予想が多いようです。
こうした中、東京都は市場価格より2割安い家賃で住める「アフォーダブル住宅」の供給に取り組んでいます。アフォーダブル住宅の確保は各国共通の政策課題ではあるものの、日本で新築物件を大量に供給することで価格を安定させるのは現実的とはいえません。なぜなら、2023年時点で全国に386万戸もの空き家があることが最大の懸念点だからです。都心への居住支援になる一方で、郊外や地方の空き家率上昇に拍車をかける可能性は否めません。
国交省が総務省の調査をもとに調べたところ、駅から1km圏内で十分な耐震性能を備える物件が57万戸あつそうです。こうした未活用の住居をどう生かしていくかも焦点になります。大事なのは、そこに「住みたくなる」「住む選択肢」をどう創出するかです。
なので、私個人的には今回の衆院選で自民党が既存住宅の流通促進を、中道改革が空き家の借り上げによるみなし公営住宅の整備を盛り込んでいる点に注目しています。新築住宅に偏りがちだった住宅政策を改め、適正価格の住宅提供を増やす議論が欠かせません。
今回の衆院選で各党が打ち出している不動産価格の急騰抑制策としては総じて一時的・限定的効果しか期待できないようにも見えますし、賃料負担軽減策についても、規模感等について不透明感があります。 一方、現時点でどこまで強力な施策が望ましいかも慎重に考える必要がありあす。過去の不動産価格抑制策としては、不動産融資総量規制がよく知られていますが、1970年代前半に出された不動産融資抑制の通達が地価の沈静化に寄与した一方、その後バブルがピークを打った1990年に再度出状された時には、長期不況の一因となってしまったのも事実です。有権者の一人として、様々な歴史的経験を踏まえ、各政策の長期的な帰結を見据えた冷静な判断が求められそうです。
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