4月から上昇発表!住宅ローン変動型金利
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本日は、来月より上昇が発表された住宅ローン変動型金利の話題についてご紹介したいと思います。
早いもので、日銀の植田和男総裁はが就任してこの4月で3年目を迎えることになります。就任以降3回の利上げ、国債買い入れ減額と大きな政策変更に動き、次の利上げは1995年以来となる政策金利0.75%が視野に入ってきています。我々の生活面において家計は円安や食料品値上げなどを背景とした物価高へ不満を強めています。日銀は政策判断で家計の生活実感の変化をより反映しようとデータ分析の網を広げています。
特に固定費として家計へのウェイトが重たい住宅ローンの金利上昇への関心は強く、金利動向の今後の見通しについては当社への問い合わせの中でも多い話題です。そして、三菱UFJ銀行など大手5銀行は来月4月から、変動型の住宅ローンの基準金利を引き上げことを公表しています。既存の契約者が対象で、上げ幅は0.25%程度で調整しています。日銀の1月の利上げを受け、各行は変動型の住宅ローンなどの貸出金利の指標となる短期プライムレート(以降、短プラ)を引き上げているため反映させます。
変動型の基準金利は、一般的に短プラに各銀行が1%程度の金利を上乗せした水準に設定しています。日銀の利上げを受けて大手行は3月に短プラを0.25%上げました。この上昇分について基準金利も引き上げる仕組みです。三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、りそな銀行を含む大手5行の変動型住宅ローンの基準金利は現在2.625%となっています。実際の住宅ローンの金利は、基準金利から借り手それぞれの信用力などを踏まえた優遇幅を引いて決まります。既存の契約者は4月の基準金利上昇後、6~7月の返済分から新たな金利が適用される見通しとなっています。
それだけではなく、4月1日以降に新規に住宅ローンを借り入れる顧客の基準金利も上昇する方向だそうです。一部の大手行は現在の2.625%から0.25%の引き上げが軸となりそうです。みずほ銀行は新規顧客向けの基準金利は2.475%としていて0.15%上昇する見通しです。
以前SANSHIN picks内でもご紹介しましたが住宅ローンの金利は、大きく分けて長期金利に連動する固定型と短期金利に連動する変動型の2種類があります。直近では住宅購入者の7~8割が金利水準の低い変動型を選定しています。
ここで金利が0.25%上昇した場合のシミュレーション一例を見てみたいと思います。例えば、基準金利の上昇によって借入金利が0.5%から0.75%に上昇したとすると、3500万円を35年ローンで新規で借り入れる場合、毎月の返済額は4000円程度の違いが生じます。
変動金利の決定に短プラを参照する銀行の場合、各行とも基準金利を横並びで引き上げる見込みですが、このままでは新規借入を検討している顧客も腰が重くなってしまいます。各銀行は優遇幅を拡大して最優遇金利を維持したり、小幅な引き上げ幅にとどめたりすることで、新規顧客の獲得を狙う可能性はあると思います。過去にも三菱UFJ銀行は基準金利を上げた2024年10月、優遇幅を拡大することで新規顧客向けの最優遇金利を据え置いた経緯もあります。りそな銀行も同年11月から優遇幅を拡大しなんとか銀行の利益を圧縮して顧客獲得に努めてきました。
金利上昇で家計の負担は重くなりますが毎月の返済額がすぐに増えるわけではありません。大手行は金利が変動した場合でも返済額が5年間変わらないなどの激変緩和措置を設けており、対象期間中は返済額の増加は起きないような仕組みになっています。ただし返済額のうち利息分が増え、元金の減少ペースが落ちるため、長期的に見たトータルでは総返済額は増えることになります。
日銀は今後、経済・物価が見通しに沿って推移していくことになれば、1月に続いて追加利上げをする方針を明らかにしています。金融市場では春から夏ごろに利上げがあるとの見方が出ており、長期金利は上昇基調にあります。今後も変動型、固定型を含めて住宅ローン金利が上昇する可能性があるため、どこまで住宅購入を検討している実需層に対しマインド低下につながらない施策が出来るか各銀行の出方にも注目が集まります。
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