
31年ぶり政策金利1%へ
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とうとう31年ぶりに政策金利を1%に上げることが発表され話題になっております、勢いの止まらない物価高抑制を主眼に置いている金融政策ですが、これから住宅購入を検討している消費者や既に長期借入のある消費者にとっては懸念が募ります。

日銀は今月開かれる金融政策決定会合で利上げを決める方針を固めたと各メディアを通して発表しました。物価の上振れリスクに備え、政策金利が現状の0.75%から1.0%に引き上げられます。国債の買い入れ額を減らす措置は市場の安定を重視し、来春以降に停止する方向で調整に入りました。国債買い入れの減額停止案は政策委員の過半が支持する情勢で、政府側とも調整しているようです。利上げを決めれば2025年12月以来、半年ぶりとなります。政策金利は1%と1995年以来31年ぶりの高さになります。まだまだ社会情勢も不安定な中での判断となりますが日銀としてもこの半年間静観を続けていただけに重い腰をとうとう上げる格好となりました。
日銀内では、中東情勢の緊迫による原油高が幅広い品目の物価上昇につながり、一時的な変動要因を除いた基調的な物価上昇率を押し上げるとの見方が強まっています。政府の電気・ガス代補助といった物価高対策の影響を除いた日銀版の消費者物価指数(CPI)は4月に2.8%上昇し、3月(2.5%上昇)から伸びが加速していました。
ここ数ヶ月の間で企業の価格転嫁のスピードがさらに速まっており、タイミングを逃すと、後から大幅な利上げを迫られかねないとの判断なのだと思います。中東緊迫に伴う経済の下振れリスクが現状では限定的なこともあり、物価の上振れリスクを重視した利上げが必要だとの意見が日銀内で広がっています。
国債の買い入れ減額は、現行計画に沿って27年1~3月期までは四半期ごとに2000億円の減額を続けるとのことで同年4月に減額を停止し、月2兆1000億円のペースで国債購入を続ける案を検討しています。
日銀は2013年からの異次元緩和で大量の長期国債を買い入れ開始し、国債市場に占める日銀の保有割合は2023年のピーク時におよそ54%に達しました。日銀の存在感が大きくなりすぎ、投資家の売買を通じて価格を決める市場機能が損なわれてしまったという反省から、2024年8月から買い入れ減額を進めてきた経緯があります。
しかしながら、足元の債券市場は中東緊迫に伴うインフレや財政拡大への懸念から不安定な動きが続いています。5月には長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時、2.8%台と29年半ぶりの高さとなり話題となりました。
日銀はこれまでの国債買い入れ減額で市場を通じた自由な金利形成が促され、市場機能の改善が進んだと評価されています。ただ2025年以降は金利が一時的に急上昇するなど、債券市場が不安定になる場面も増えているため最善策が不透明になってきているのも事実です。
日銀が国債買い入れの減額を停止すれば、需給の悪化懸念が和らぎ市場の安定につながる効果が見込めます。他方で過去に買った国債の償還分を考慮すれば日銀の抱える国債の残高減は続くため、金融政策の正常化路線は維持することにもなります。日銀は国債市場の機能改善と市場の安定という目標のバランスを取った措置を探っています。市場や日銀内の一部では、来春以降も国債買い入れの減額を続けて日銀の国債保有をより早く減らすべきだという意見もあり、日銀は会合直前まで金融市場の情勢を見極めながら、国債買い入れ減額停止の是非を判断するようです。
一方、今月の金融政策決定会合で正式に利上げが決定することで、マクロ的な経済安定の為とはいえ国民消費者や企業においても日々の支出で生活や経営が圧迫されることも予測されますので不安は募るばかりです。不動産においても、今後購入を検討している場合住宅ローンに直接影響のある政策金利の上昇は価格高騰の勢いが衰えない限りさらなる追い討ちになってしまいます。2024年3月にマイナス金利解除を実行していから、約2年の間で段階的に利上げを実施してきましたが、コストプッシュ型の物価上昇は止まらず傷口に絆創膏を上貼りしていっているだけのようにも感じてしまいます。果たしてこの政策金利利上げは吉と出るのでしょうか。いささか疑問符だけが残ってしまいます。
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