
高市新政権、日銀との距離感やいかに⁉︎
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10月末に高市政権が発足して初めての金融政策決定会合が開かれ、政策面では現状維持が発表されました。本日はこれを受け金融市場でのリアクションについてご紹介したいと思います。

日銀は10月29日、30日に開催した金融政策決定会合で、一部の利上げ提案はありましたが0.50%程度の政策金利(無担保コールレート)を据え置くことを賛成多数で決定しました。これを受け、10月31日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに反発し、前日比15銭円高・ドル安の1ドル=153円95銭〜154円05銭で取引を終えました。同日発表の日本の経済指標が市場予想を上回り、日銀が利上げ路線を維持するとの観測から円が買われたかたちになります。前日に一時およそ8カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けていたあとで、持ち高調整の円買い・ドル売りも入りました。 日本の総務省が発表した10月の東京都区部消費者物価指数(CPI)で生鮮食品を除く総合が前年同月比2.8%上昇と、市場予想を上回り、市場では12月会合での日銀の利上げ観測を強めたとの見方があり、円買い・ドル売りを促しました。
注目された片山さつき財務相の記者会見では、30日の日銀の利上げ見送りやその後の植田和男総裁の記者会見を受けて対ドルで154円台を付けたことを巡り、「投機的な動向を含め、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めている」と述べたほか、「足元でかなり一方的、急激な動きが見られる」とも語り、円安進行をけん制したと受け止められたことも円の支えとなった面があったように思います。以前、片山さつき財務相は就任から間もない10月24日の記者会見で日銀に市場との丁寧な対話を求める意向を示していたこともあり今後もアベノミクスからの変更路線を探る動きが注目を集めそうです。
日銀は2024年7月末に0.25%への利上げを決めその後、日経平均株価は急落した過去があります。同時期につけた当時の史上最高値は4万2224円で、8月頭には前週末比4451円安と過去最大の下げ幅となり、3万1458円まで落ち込みました。当時は米国景気の減速懸念が引き金でしたが、日銀の利上げが市場にサプライズと受け止められて円安の修正が進んだことも株価の下げ幅を拡大させた理由でした。日銀は改善策として2025年1月会合で利上げを決める前は、利上げするか議論し判断すると発言し、市場への織り込みを入念かつ大胆に進めた結果、市場の混乱を招かずに利上げすることに成功しました。片山財務省の立場は変われど、去年の夏の記憶は残像としてあり円安に苦慮する財務省も同様です。こうした経緯もあり、財務省は市場とのコミュニケーションを図るよことは今後の金融政策の舵取りにも重要と考えます。
日経平均株価は10月27日に史上初めて5万円台をつけ、市場予想に反する判断をすれば急落するリスクはあった。日銀内部にはもともと10月利上げに慎重な理由として市場の織り込み不足を挙げる指摘があったようです。政府内には利上げで株価が下落すれば高市政権の足を引っ張ることになるとの意見もあり、市場に織り込まれていなかったことが日銀の判断に影響した可能性は否めません。
円が売られる場面もあった。米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重になるとの観測が広がり、円売り・ドル買いを誘った。クリーブランド連銀のハマック総裁は31日、29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権があれば「政策金利の据え置きを支持していただろう」と語り、インフレ鈍化のためにある程度制限的な状態を維持するべきだとの見方を示した。
ダラス連銀のローガン総裁も同日に「インフレは依然として高すぎる」と指摘し、投票権があれば据え置きを支持していたと主張した。FRBは今会合で0.25%の利下げを決めた。ハマック氏とローガン氏は26年のFOMCで投票権を持つ。10月会合ではカンザスシティー連銀のシュミッド総裁も金利の据え置きを支持していた。
「(経済や物価の)見通しが実現する確度は少しずつ高まっている」と評価し、追加利上げの可能性について言及しました。
気になる今後の追加利上げの主な判断材料としては、①企業の賃金設定スタンスや具体的な賃上げの動向を分析したいとの従来の考えを示しつつ来年の春闘での賃上げ動向、②雇用問題による下方修正などの米国経済の動向を挙げられます。植田総裁は企業の賃金設定スタンス、来年の春闘における賃上げの動きについて、必ずしも春闘全体をみる必要はなく、その「初動のモメンタム」により判断できるとしています。つまり、全国の支店網を通じて随時蓄積されるヒアリング情報や、労働組合や企業経営者の賃上げに向けたスタンス、賃上げの原資となる企業収益の状況などを分析した上で、早ければ12月にも追加利上げに踏み切る可能性を示唆したと考えられます。また、植田総裁は、先行きを見通す上でこれまでたびたび懸念を示してきた米国経済に関して、企業の賃金設定スタンスを判断できそうになるタイミングまでに、例えば米国で大きな負のニュースが出てくるかどうかを見ていきたい考えもあります。米国経済について、想定外の大きなショックなどがなければ追加利上げを妨げるものではないと判断していると解釈できます。関税政策が米国経済に与える影響は当初想定していたほど大きくなさそうであり、米国経済の減速が日本経済に与える影響も限られるとの認識が強まっていることが背景にあるとみられ、企業の賃金設定スタンス、賃金と物価の相互参照的な上昇の動きそのものを、先行きを見通す上で最も重要なポイントに位置付けたとみられます。市場が織り込む利上げ確率をみると、利上げ時期が12月に前倒しされるとの見方は今回の決定会合後に高まったことを示唆しています。
総括としては、12月18・19日の会合では追加利上げにトライする可能性がまだあるとみています。この10月の展望レポートでも、見通し期間後半には『物価安定の目標』と物価は概ね整合的な水準で推移すると考えられると繰り返されています。植田総裁は、シナリオ通りであれば、適宜政策金利の調整を行うと訴えています。なお、この見通し期間後半とは、2026年度のことであり、植田総裁はそこで予想通りに2%の物価上昇率に着地しそうであれば、政策金利を引き上げても差し支えないと考えているのではないでしょうか。今回10月の展望レポートでは7月同様、コアCPIの上昇率見通しが中央値で、2025年度2.7%、2026年度1.8%、2027年度2.0%となっています。あとは、為替です。円安が過度に進みこのまま1ドル160円などどいう動きが出てきてしまうと利上げの可能性は高まります。そして、トランプ関税の脅威が少し遠のき、2026年度の経済成長はやや上向きに変化しつつあるというのが現状かもしれません。日銀にとって、あと一押しの景気押し上げの材料が11・12月にあれば、利上げの旗色を濃くしていくことなりそうです。
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