皆様、弊社ブログをご覧頂き誠に有難うございます!
本日は、不動産取引における「IT重説」についてお話ししたいと思います!
国土交通省は、不動産の売買取引においてオンラインによる重要事項説明(IT重説)の本格運用を3月30日から開始すると発表しました。不動産賃貸取引については、平成29年10月より先行して運用開始となったIT重説ですが、売買取引については、平成27 年より法人間売買についての社会実験が開始されました。その後、令和元年から、社会実験の対象は個人も含む売買取引に拡大され、実験期間中に 2,000 件を超える IT 重説が実施されました。社会実験においては、目立ったトラブルも発生していないこと等から、令和3年1月に実施された検討会において、本格運用へ移行することが適当とされました。売買取引も本格運用が開始されたことでこのコロナ禍における社会環境の中では、取引市場も活性化していく事になると思います!
そもそも「IT重説」とは、
テレビ会議等のITを活用して行う重要事項説明を言います。IT重説では、パソコンやテレビ、タブレット等の端末の画像を利用して、対面と同様に説明を受け、あるいは質問を行える環境が必要となります。
【IT重説の4つのメリット】
① 遠隔地に所在する顧客の移動や費用等の負担が減少する
例えば、遠方の大学に就学するため、大学の近くで下宿先を探した後に、時間の都合などで重要事項説明、契約締結の前に地元に帰られた場合、これまでは、重要事項説明を受けるために、遠方の宅建業者を再度訪問する必要がありました。このため、重要事項説明にご子息、ご両親の同席が必要なときなどには、移動にかかる時間や交通費が負担となることが考えられました。しかし、IT重説を利用することで、このような負担が生じることなく、重要事項説明を受けることができます。また、列車や飛行機の移動
時間を気にすることなく説明を受けることができます。
② 重要事項説明実施の日程調整の幅が広がる
顧客によっては、仕事で平日に十分な時間が取れない、あるいは長時間家を空けることが難しい場合があります。このため、重要事項説明の日程調整に苦労するといったことがありますが、IT重説を利用することで、宅建業者の店舗等に行く余裕がない場合
でも説明を受けることができるようになり、重要事項説明を行う日程を、より柔軟に調整できることが期待されます。
③ 顧客がリラックスした環境で重要事項説明を受けられる
顧客の中には、不動産取引に不慣れであり、宅建業者の店舗で説明を受ける際に緊張してしまう場合があります。また、重要事項説明には、不慣れな専門用語が含まれてい
る場合もあり、説明内容を十分に理解できないこともあります。しかし、IT重説を利用することで、このような顧客でも自宅等のリラックスできる環境で重要事項説明を受
けることができます。さらに、送付された重要事項説明書を事前に読むことにより顧客
が必要な質問の準備ができるようになる等、重要事項説明の理解が深まることが期待さ
れます。
④ 来店が難しい場合でも契約者本人に対して説明ができる
例えば、契約者となる方が、重要事項説明を受けることはできるものの、怪我や感染
症の流行等により外出するのが難しい場合があります。このような場合、代理の方が、
店舗を訪問して重要事項説明を受ける等の対応が生じることになります。しかし、IT重説を利用することで、外出が難しい顧客に対しても直接説明することができます。そのため、契約者となる本人に対して、より確実に説明の内容を伝えることができます。
今まで、遠方の方やご多忙な方で、なかなか日程の調整等思うようにいかない時が多々有りましたがこれで解消できることは我々業者側にとっても大きなメリットと言えます。
IT重説当日までのフローとしては、事前に重要事項説明書(当日読み合わせるもの)を送付して確認しておいて頂く必要があります。(※以下、事前フロー 国土交通省HPより参照)
気になる所要時間ですが、マンション等区分不動産の賃貸ですと約40分〜1時間程度、売買ですと約2時間〜3時間程かかる場合もございます。重要事項説明は、該当物件についての正式な名称や概要の説明から始まり登記・法規的な説明、契約や引渡後の規約(ルール)に関しての注意事項等の説明になります。物件規模次第では補足説明も多く多少所要時間に影響してきてしまします。なお、IT重説中は明示的な双方同意があれば録画・録音も可能です。非対面に対して多少不安視される場合でも、トラブル防止策にはなるかと思います。
我々、不動産業界もこの社会的環境下のもと少しでもお客様との取引を安心してかつ安全に執り行えるかは重要項目となっております。最近では、リモートでの内見案内もございます。しかしながら、契約ごとという大きな決断に至る場合、当然実際にお会いして物件を直接見ることも大切なことだと思います。今回のIT重説やリモート内見もお客様にとっての選択肢が一つ増えたと思っていただければと思います!