皆様、弊社ブログをいつもご覧頂き誠に有難う御座います!
本日は、都心のマンションの高騰が続く中、いよいよ新築分譲時の最大3倍の価格帯にまで中古市場が上昇してきている話題についてご紹介したいと思います。
特にこの話題を感じるエリアは都心5区(千代田区・港区・中央区・渋谷区・新宿区)で、円安効果もあり海外勢からの注目度が高く、わかりやすく日本の中心的エリアでの購入マインドが高いところに要因があります。
その結果、中古マンションを売買する際の目安となる再販価格(リセールバリュー)が以前にも増して上昇してきています。少し前に流行語にもなった「爆買い」ですがマンションがその標的になってきています。特に注目すべきは、築10年程度のマンションの売却価格が最大で新築時の約3倍に上昇してきている点です。香港やシンガポールなどと比べ物件に割安感があるうえ、円安が海外からマネーを呼び込む環境にあります。東京は賃貸に回した際の利回りも比較的高く、中古市場は高値が続く公算が大きいと判断されやすいです。
実際、築10年程度(2010年代竣工)の都心マンションは坪300万〜350万が平均的で1㎡あたり100万円の計算で分譲されている印象が強いです。特に都心の中でも、割安感のある穴場とされるエリアがそのくらいの平均単価で販売されており、今では同エリアで坪600万〜700万円台で取引されています。まさに、この10年間で2倍に上昇というのが当たり前の相場感にまで成長しています。価格の上昇が顕著に出始めたのが丁度10年前くらいからなのもあり、逆算し築10年代の都心マンションが結果的に注目されています。また、メンテナンス面や設備面でも再販するうえで総合的に需要があるのも理由の一つです。
具体的には、東京メトロの新御茶ノ水駅(千代田区)周辺の物件は、10年ほど前に竣工したマンション価格が新築時の約3倍になっています。当時それでも周辺に比べ高いと感じていた3.3㎡(1坪)あたり424万8000円だった分譲価格は、1255万2000円に高騰しています。2013年に竣工した「ワテラスタワーレジデンス」は分譲時の平均価格が1億118万円だが、中古市場での再販価格は2億7823万円になっています。次いでエリア上昇率が高かった東京メトロの六本木一丁目駅(港区)は約2.7倍になっています。坪単価は479万6000円から1274万2000円に上昇しています。分譲価格が1億8885万円だった「アークヒルズ仙石山レジデンス」の再販価格は3億5760万円になっています。
この現象は地方都市の人気エリアでも同じで、関西ではJR西日本の大阪駅周辺(大阪市北区)の物件が約2倍に、名古屋でも名古屋市営地下鉄の久屋大通駅(名古屋市中区)が約1.4倍になっています。約10年前に竣工した物件は、東日本大震災による先行きの不透明感などから販売価格が安かったという事情もあります。
冒頭にも触れたように価格の押し上げ要因で大きいのは、海外の個人マネーの流入です。外国人向けに都心の中古マンションなどを販売する不動産会社も新型コロナウイルス禍が一服して以降、海外勢の売買は堅調と話しています。ドル建てでみる都内の物件価格は上がっておらず割安感が高いという印象だそうです。背景にあるのは対ドルで進む円安です。2021年1月時点で1ドル=103~104円台だった対ドルでの円相場は足元で一時160円の水準まで下落しています。中古マンションの価格は円安に振れ始めた2021年に入り騰勢を強めています。もともと東京の不動産はシンガポールやニューヨークなど海外都市と比べると価格水準は低く、日本不動産研究所が2023年10月時点の各都市のマンション価格を指数化したところ、東京都港区(指数=100)に対し香港263.4、ニューヨーク142.9、ロンドン205.4と、都内の物件の割安感は際立っています。東京は投資利回りが高いのも投資マネーをひきつけているようです。都市比較サイト「Numbeo」によると、賃貸利回りは東京都心で3.2%。シンガポール(3.1%)や香港(1.8%)を上回っています。分譲マンションの賃料も上昇傾向にあり、港区や千代田区では築10年の中古マンションでも、5~6%の表面利回りが見込めます。
総務省が4月に公表した人口推計によれば、2023年10月1日時点の都道府県別の人口は47都道府県のうち東京都だけ人口が増えました。一極集中が続き、賃貸住宅市場は供給不足の状態にあるため、賃料相場は今後も上昇が続くとみられています。中古物件でも「億ション」が当たり前になってしまった現在、東京都心(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)の中古マンション平均希望売り出し価格は3月で、70㎡当たり1億1507万円にまで上昇しています。前年同月比では13.1%高く、今後も当面は過去最高の水準が続きそうです。
今後、価格高騰により購入マインドが下がった検討者が賃貸へシフトすることも考えるとより賃料上昇による投資性も上がり、更なる再販価格高騰という連鎖にもなりかねない状況です。
※過去の関連記事はコチラをご参照下さい↓
横浜市|タワーマンション|リノベーション|
|湾岸エリア|不動産
神奈川県横浜市中区海岸通4-20-2 YT馬車道ビル301
みなとみらい線 「馬車道駅」 徒歩2分
SANSHIN Real Estate