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本日は、今月20日に国土交通省より発表となりました「地価LOOKレポート(2021年第2四半期)」についてご紹介したいと思います。
こちらのレポートは毎年3月下旬頃発表されている「公示地価」とは異なり、三大都市圏、地方中心都市等
において特に地価動向を把握する必要性の高い100地区(東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市23地区の計100地区+高層住宅地等により高度利用されている32地区+店舗、事務所等が高度に集積している68地区)を対象に、四半期毎に地価動向を把握することにより先行的な地価動向を明らかにしていく事を目的として国土交通省が不動産鑑定士に依頼をして発表しているマーケットデータとなります。
我々、不動産業者においても都心部を中心とした需要性の高いエリアを抽出した市場動向なだけにお客様からの需要と照らし合わせながら、正確なマーケティングを行ううえで重要なデータとして活用しております。
結果総括として、当期(21年4月1日~7月1日)の地価動向は、上昇が35地区(前回28地区)、横ばいが36地区(同45地区)、下落が29地区(同27地区)となりました。上昇地区および下落地区が増加し、横ばい地区が減少した形となります。上昇の35地区では、すべてが3%未満の上昇となり、7地区が横ばいから移行しました。下落については、3%未満の下落が28地区(同23地区)、3%以上6%未満の下落は1地区(同4地区)となりました。
気になる住宅地はというと、マンションの販売状況が堅調な中、事業者の素地取得の動きが回復している地区が増加、下落地区が前期に引き続き0地区となり、横ばい地区が減少し上昇地区がさらに増加しました。商業地については、新型コロナウイルス感染症の影響により、店舗等の収益性が低下し下落している地区はあるが、大きな変化はなく一部で弱い動きが見られました。横浜も中区の元町地区が商業地対象地点の一つに指定されておりますが、大型アパレル店の撤退などもあり、減少傾向という結果で終わりました。昨今のコロナの影響で、歴史ある商店街にも残念ながら影響は出ております。新規出店も幾つかありましたのでこれからに期待したいところです。
出典:国土交通省「地価LOOKレポート」より
圏域別では、東京圏(43地区)で上昇が14地区(同10地区)、横ばいが18地区(同23地区)、下落が11地区(同10地区)。大阪圏(25地区)は、上昇が8地区(同6地区)、横ばいが6地区(同8地区)、下落が11地区(同11地区)となりました。名古屋圏(9地区)では、上昇が6地区(同6地区)、横ばいが3地区(同3地区)、下落が0地区(同0地区)でした。地方圏(23地区)は、上昇が7区(同6地区)、横ばいが9地区(同11地区)、下落が7地区(同6地区)と比較的上昇傾向にあります。
用途別については、住宅系地区(32地区)では上昇が24地区(同18地区)、横ばいが8地区(同14地区)、下落が0地区(同0地区)。商業系地区(68地区)は、上昇が11地区(同10地区)、横ばいが28地区(同31地区)、下落が29地区(同27地区)となり、商業系地区の打撃の大きさがうかがえます。
住宅系地区の上昇を牽引している動きの一つとして、コロナ禍の影響で都内から郊外へ移住する動きが大きく結果として出ました。神奈川県、千葉県、埼玉県の青いグラフが大きく増えているのがわかります。
出典:国土交通省「地価LOOKレポート」より
高層マンションの供給が多いエリアにおいては湾岸エリアを中心に上昇傾向にあるのがわかります。
気になる方は、下記URLからも過去のデータが見れますのでご参照ください。
国土交通省地価LOOKレポートデータはこちらで見れます↓
//www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk4_000050.html
住宅地に需要は上昇傾向にあるものの商業地は全国的にも下落傾向にあり、店舗型の事業やオフィス需要を今後どのようにして喚起していくべきなのか我々不動産業界の急務ともいえます。
山信不動産(株)も今後の動向に注目していき最新の情報をご紹介していきたいと思います。