
2026年度路線価発表
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本日は、7月1日に発表となりました路線価の話題についてご紹介したいと思います!路線価は不動産を所有している人にとって相続評価の指針になる大事な評価価格ですので動向に注視しなくてはなりません。

国税庁が1日発表した2026年の路線価(1月1日時点)は、全国約31万地点の標準宅地の平均が前年比2.9%プラスでした。上昇は5年連続となり、現在の算出方法となった10年以降で最大の伸び率で、3年連続で過去最大を更新しました。中でも東京都の標準宅地の平均上昇率は前年比9.4%と全国平均の3倍超となり、全国最高となりました。都心のオフィスビルは空室率がとうとう1%を切り、こちらも価格高騰が続いています。
路線価は主要道路に面した土地1㎡あたりの標準価格で、相続税や贈与税の算定基準となる重要な価格となります。東京の上昇率は前年と比べて1.3ポイントも拡大しており各地で資産評価の上昇が目立っています。最大の要因は、都心のオフィスビルへの需要拡大です。米不動産サービス大手のジョーンズラングラサールによると、日本の不動産への2025年の投資額は前年比13%増の6兆2180億円だったそうで、2007年の調査開始以来、最高額を更新しているそうです。
2026年3月末時点で東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の大規模オフィスビルの空室率平均は0.7%で、平均賃料は1坪(約3.3㎡)あたり4万247円と、前年同月比13.2%上昇しています。各年末との比較では2008年のリーマン・ショック前のピークだった2007年(5万1995円)の8割程度まで回復したことになります。新型コロナウイルス禍からの回復で、在宅から職場勤務に戻る企業が増えており、人手不足のなか、優秀な人材を獲得するために好立地できれいなオフィスに移転するケースも需要として増えています。
さらに上昇圧力を強めているのが海外マネーです。ジョーンズラングラサールの調査では2025年の日本の不動産投資額のうち海外投資家による投資が過去最高の2兆1440億円と前年の2.3倍にまで膨れ上がり全体の投資額の34%を占めるほどにまでとなっています。都心部の地価は上昇が続いていますが、海外投資家からの評価は円安進行などによりそこを考慮に入れても世界の主要都市と比べると依然として割安のようです。
今回のように路線価の上昇に伴い、相続税の負担が増すことで不動産の売却で納税資金を工面するケースが増えています。都内の住宅地では多額の相続税を負担できず売りに出された土地を分筆し、価格帯を下げて売り出す住宅も少なくないです。住宅情報サービスのLIFULLが運営するサイトに掲載された首都圏の新築分譲戸建てのうち、専有敷地面積が60㎡未満の物件は2025年に2815戸と2021年の1541戸から8割増えています。
こうした中、若者やファミリー層の注目の的は賃料や価格が比較的手ごろな下町エリアです。都心部の上昇が波及している結果検討エリアにも変化が出てきています。東京都北区の赤羽駅東口広場通りは前年から21.6%伸びました。同区はリクルートが2月に発表した「SUUMO住みたい街ランキング」で前年から11位上昇し34位になったエリアとして今注目されています。算定基礎となる得点の上昇幅は首都圏1都4県でトップと躍進しました。複数路線が乗り入れる赤羽駅周辺は大衆居酒屋がひしめき学生や社会人でにぎわうエリアで、居酒屋の『せんべろ文化』が若者の間で定着し、都心より割安だとしてSNS効果もあり赤羽を好む人も急増しています。近年では東洋大学の新キャンパスが開設され、一人暮らしの学生も増えています。管理する単身者向けマンションは軒並み満室近い状態で、主要ターミナル駅にアクセスしやすく家賃相場も比較的割安なことから子育て世代も幅広く呼び込んでいるようです。
一方で、地方の大都市圏でも少子高齢化を背景に上昇の停滞が見られています。神戸市や姫路市などを抱える兵庫県は上昇率が2.4%と全国平均を下回っています。神戸市は2023年から推計人口が150万人を割り込んでおり、特に郊外のニュータウンで人口減少が著しい状況です。路線価の上昇率は神戸市の三宮センター街が9.6%だったのに対し、同市の西にある明石市は1.8%となっており、結果として北の西脇市などでは上昇率が0%の地点もありました。大阪に近い阪神間は地価が上昇傾向にある一方、アクセス面で不利な地域は宅地需要が減少傾向で、近年は二極化が顕著になっているようです。
そして、気になる神奈川県はというと
神奈川県内の標準宅地も平均で前年比4.5%上昇しました。上昇は都内同様に5年連続となりました。上げ幅は前年から0.1ポイント拡大しており、都心への交通の便がいいエリアでの再開発や観光需要が後押ししているようです。各税務署管内の最高路線価は、18地点全てで上昇し、全地点が上昇するのは4年連続となりました。
18地点のうち上昇率がトップだったのは鎌倉市の鎌倉駅東口駅前通りで、1㎡あたり240万円と前年から20%上昇しました。ここ数年はインバウンドの観光需要によりホテル建設などが相次ぎ、商業地の価格が上がっています。東京都心や横浜駅などへのアクセスがよい地域では、駅前でのマンション再開発やその期待が高い地点での上昇が目立っており、上昇率が2番目に高かったのは横浜市の二俣川駅南口駅前通りで16.7%という結果でした。以前のSANSHIN picksでも取り上げましたが、相模鉄道と東急電鉄が直通する新横浜線が2023年に開業し、渋谷や目黒、新宿への交通利便性が高まったことも大きい要因です。二俣川駅前では商業施設やマンションの再開発が続き、子育て世帯に人気のエリアとなっています。
京浜急行電鉄沿線では、横浜駅や羽田空港などにアクセスしやすい上大岡駅前の鎌倉街道の上昇率が目立っており15.8%と、上げ幅は前年から3.8ポイントも拡大しました。駅前では地上43階地下2階建てのタワーマンションが30年に着工予定で、再開発への期待が高まっています。小田急線相模大野駅周辺の相模原市の相模大野駅北口駅前広場通りでは14%上昇しており、2019年に閉店した伊勢丹跡地を利用し野村不動産が地上41階、地下3階のタワーマンションを昨年竣工させたことで、周囲に商業施設や広場、公共の通路も整備されました。各地方自治体も駅前開発に注力することで、行政と連携しながらにぎわい創出に力を入れています。県内の最高路線価は7年連続で横浜駅西口バスターミナル前通りで、2.3%上昇の1760万円でした。路線価はバブル期以降の最高水準(1992年の1804万円)に迫る一方で、駅直結の複合高層ビル「ザ・ヨコハマフロント」が2024年に開業後、開発は一服し、伸び率は鈍化しているようです。横浜駅前はこれ以上容積率がなく、建築費の高騰もあり大規模な開発は困難のようで、価格は安定的に推移していく可能性が出てきています。金利が上昇している状況下ではありますが、駅周辺にマンションを建てるデベロッパーはまだまだ用地確保に躍起になっています。価格の上昇は当面続きそうですが、マンション価格が高くなりすぎているところもあり、場所によっては伸び率が縮小する可能性もありそうです。
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