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本日は、「住宅ローン審査」における銀行が重視するポイントについてご紹介したいと思います!
今月に入り、固定型の住宅ローン金利が先月に比べ引き下げとなり話題になりました。上げ基調だったここ数ヶ月から漸く落ち着きを見せた感じがします。日銀の政策修正期待の後退による長期金利の低下が反映した形になります。先月より動向に注目が集まっていた「米債務上限問題」も一時停止で概ね合意する動きから日経平均株価もさらに上昇(今後ミニバフェット等の動き次第なところはありますが加熱傾向は持続しそうです)、為替も、先月末からは低リスク通貨として円が売られる傾向にあり円安も進んでいます。
話は少し逸れてしまいましたが、日本は他国に比べ未だ低金利を維持している貴重な国です。様々な金融商品に影響を与えるこの金利ですが、特に皆様の身近なものの一つと言えるのが「住宅ローン」です。
そして、この住宅ローンを組む際には必ず金融機関の審査を受けることになります。当ブログ内でも、「住宅ローンあるある」というシリーズでいくつか過去にこの話題については触れてきました。
※過去の関連記事はコチラからご参照下さい↓
最近は、各銀行で以前の様な提出書類の多さや煩わしさを少しでも軽減するためスマホやタブッレットを活用した事前審査を導入しています。(昔は、販売会社の提携申込書や銀行窓口で手続きを直接しに行かなくていけなかったりと煩雑な部分がメンタルブロックをかけていました。。)
手続き自体は簡素化されても問題は、審査が通るかどうか?といった点や返済計画通りに希望の条件(金利や融資額)で承認してもらえるのかどうかといった点です。そこで、審査において少しでも不利に働く可能性がある問題は未然に排除しておいて方が良いです。まず、金融機関が審査において重視するポイントは以下の2つです。
①申込者がはたして最長35年(※銀行によってはそれ以上)という長期間の返済が可能なのか?
(特に、定年退職後の返済計画は大丈夫か?離職の可能性は無いのか?)
②万が一返済出来ない場合に物件の売却などで融資を回収することは可能か?
(俗に言う、担保評価というやつです)
では、①に関してはどこを重視するかというと・・・・
返済負担率(返済比率)です。収入に対して返済額の比率のことを言います、これから借りようとする住宅ローン以外にすでに他の借入は無いか?ある場合はどのくらいの金利に対していくら程借入しているのか?などを加算し各銀行で決められた利率以内(※年収により変動しますが大体の銀行は30%〜40%で見ています)に収まっているかを測ります。因みに、この時銀行が審査の基準として利用する金利は「審査金利」といって金利上昇しても返済が可能かを見るうえで、通常の適用(貸出)金利よりも硬めの金利で見るのが一般的です。
あとは、勤務先の属性や勤続年数などありますが会社の背景がしっかりしていれば銀行も今は昔ほどそこを絶対とは見ていない様です。借入比率も重要です。購入する物件価格に対して借入希望額の比率を表します。一つのテクニック論として言えば少しでも良い金利条件で借入をしたい場合は、実は頭金をうまく使うと良いです。銀行によって自己資金割合を1割から2割入れるだけで適用金利の優遇幅が増える銀行もあります。
もちろん、自己資金があったとしても頭金に入れず100%融資を組むのも可能ですし、決して不利に働くことはないのでご安心下さい。むしろ、その他の金融資産と合わせて預貯金があると言うのも銀行としては審査の大事なプラス材料です。
②に関して言えば、これはシンプルに現金化しやすい物件なのか?資産価値は高いか?です。当然、築年数は新しい方が良いですが、一概に資産価値はそれだけでは評価出来ないので一番重要なのはやはり「立地」になります。「⚪︎⚪︎線の⚪︎⚪︎駅の徒歩⚪︎分」の全ての⚪︎部分が評価対象になります。複数路線利用可能というのもプラス材料です。
審査も「借入希望額では否認でも減額してこのくらいであれば承認します」といったケースもあります。借入可能額についても年収の8倍などメディアを通してよく言われていますが間違ってはいませんがあくまでざっくりな表現です。基本的な計算は、年収に対して返済比率と審査金利、年齢に伴う融資期間に基づき計算され、細かい増減に関しては各銀行内独自のスコア評定で最終判断されるものです。
【銀行が見る細かいポイント編】
■完済時のご年齢:融資期間が定年退職前に完済している計算であれば問題ありませんが、定年時に残債がある方はその返済方法を問われてしまいます
■信用性:前段でも記述しましたが、過去に返済が滞ってしまった経歴があると例え1回でもあった場合(複数回はもっと×、常習性ありと判断されてしまします)、銀行に対してはマイナス材料になってしまいます。もし、過去の返済履歴が気になるようでしたら事前にご自身で確認出来ますので参考までに下記に各個人信用情報機関にお問い合わせして見てください!
【個人信用情報機関】
■資産背景:預金や株等の有価証券、他に所有されている不動産など銀行に対してプラス材料です
■現時点でのお借り入れ状況:融資実行時に他のお借り入れがあると全て返済比率に乗っかってきてしまい減額対象となってしまいます、よくあるケースとしてはお車のローン(オートローン・カーローン)が残ってしまっているとその金利による支払額を割戻しして、住宅ローンの返済比率に加算するため、単純に残債額分が減額になるのではなく、比較的住宅ローンよりも高金利な車のローンは大きく減額に影響してきてしまいます。もし、自己資金があるようでしたら車のローンを完済して住宅ローンをくむことをお勧めします!生活費等でお借り入れしている多目的ローンも同様です。全然、融資可能額が変わってきます!
■配偶者の国家資格:これは、銀行に対してあと一押しという時にポイントになる項目ですが結婚されている場合でご主人様単独のローンをご検討されている時に、奥様が無職でもいずれ働く際に安定した収入に繋がるポイントになるケースもあります
■融資する対象となる物件の担保評価:ローンを組んで購入する物件の評価(価値)もみられてしまいます
上記の内容を把握する上でも、融資実行時の「ご年齢」「ご年収」「お勤め先」「勤続年数」などが一般的に重要だと言われる理由です。
最後に、
【注意点と補足】
■銀行何社も無駄に審査を出すのは×
→事前に融資を受ける上で何を重要視するか(金利・期間・返済プラン・付帯保険内容・銀行規模・その他付帯サービス等)を不動産業者に相談しながら審査先銀行を絞る事をお勧めします!
■自己資金が1割以上あると審査や金利優遇にも有利
→当然、自己資金を用意するのは容易では無いです。この機会を期に、親族間贈与の可能性も無いかご親族(直系尊属)にご相談してみましょう!贈与による節税効果抜群です。
■当たり前のことですが、申告事項に虚偽の無いこと
→審査に有利に働くのではないかと自己判断で、虚偽申告のまま審査を進めてしまうと発覚した際に一括返済を求められてしまうケースもありますのでくれぐれもご注意ください。特に、団体信用生命保険申込時の自己申告(過去現在の病歴)には注意!
■携帯本体代の割賦払いに注意
→よく携帯電話の機種変更などされた際にプラン契約しがちな本体の割賦払い(月々使用料に加算して支払うプラン)も立派なローンですので減額される対象となります。これ、実は意外と知られてないです。
■審査する金利も各銀行で違います
→審査する際の金利を審査金利と言いますが実はこの金利も各銀行によって設定が異なります。ですので、同じ方が銀行によって融資額が違う理由にはこういったところもポイントとなりますので審査する銀行を選ぶ際にも注目してみると良いと思います!
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