住宅ローン期間50年時代突入!
住信SBI銀行は住宅ローンの年間実行額が1.4兆円と、4000億〜1兆円程度の3メガバンクを上回る大手へ成長しています。低金利を武器に残高を伸ばしており、2023年3月期の残高は5兆3000億円に達しました。現在6%強の業界シェアを25年3月期に10%にすることを目指しており今回の発表が今後どの様に影響を及ぼすのか他行も気が気では無いはずです。
しかし、35年を超える住宅ローンを設定する場合は、銀行側もリスクヘッジとして初年度から借入金利に0.15%上乗せすることで収益確保をする仕組みのようで、借入金額が500万〜2億円で完済時の年齢が80歳未満の人が対象とのことです。住信SBIが指定する団体信用生命保険への加入を条件とするところもポイントです。最長35年まで固定金利を選択可能で、固定期間終了後は変動金利にするか、新たに固定金利を設定するか選べる様になっています。不動産経済研究所によると、2023年1〜6月に東京23区内で発売された新築分譲マンションの平均価格は1億2962万円で、前年同期を6割上回り、1973年の調査開始以来初めて1億円を突破しています。住信SBI銀行の顧客層は半分弱が関東に集中しており、期間を延ばし月々の返済額を減らすことで、若者などの取り込みたい狙いがあります。
自宅を担保とする住宅ローンは、比較的貸し倒れの少ない融資とされ、ネット銀を中心に貸出競争が激化しています。現在、住信SBI銀行は変動金利の新規実行で0.320%、auじぶん銀行はグループのサービス利用などの条件を満たせば0.219%となりネット銀行はとにかく低金利競争が激化してるのが現状です。焦げ付きリスクが少ないとはいえ、貸出期間が長期化すれば事故や病気で返済されなくなる可能性も高い為、前述の様に35年を超える貸出期間を設定する場合に適用金利を0.15%上乗せして利ざやを厚くしたいわけです。とはいえ、ネット銀行はそもそも0.29%〜など低いので、0.15%加算したところで0.44%〜適用と現状のメガバンクほどの適用金利にしかなりません。我々不動産業界としても、自分の借り入れした時期を考えると凄まじい時代になったことを実感してしまいます。
ちなみに、簡単なシミュレーションですが50年の住宅ローンをフルローン(販売価格全額)の8,000万円融資で上記変動金利で借りた場合の月々返済は、なんと148,561円(※あくまで金利変動無しの概算です)です。都内で極めて良い立地の2LDK55㎡〜60㎡クラスが月々この金額で買えてしまうわけです。この内容の家賃相場は30万円クラスなので月々の返済額に管理費・修繕積立金を足したとしても20万円はいかない計算で考えると購入マインドは上がります。
35年以上の長期間住宅ローンに関しては、地銀が先行して実施しており、「西日本シティ銀行」や「福井銀行」、「足利銀行」などが50年ローンを既に提供しています。今回、大手のネット銀が参入することで、これまで低金利や団信で競ってきた住宅ローン競争が変わる可能性があります。利用者にとっては月々の返済負担が減り、高額な物件にも手が届きやすくなる一方、老後までの人生設計はもちろん、購入物件の運用や出口に関してもさらに慎重に考えなければいけなくなりそうです。今後、日銀の金融緩和策の修正案次第では長期間債務のリスクは否めません。この低金利時代をどの様に生き抜くか「住宅」という大きな商材を中心に消費者の勘所が問われてきそうです。
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