夫婦ペアローン増加で気になる今後の住宅ローン金利の画像

夫婦ペアローン増加で気になる今後の住宅ローン金利

住宅ローン

山田 恵二

筆者 山田 恵二

不動産に関する事なら何でもご相談下さい。
特に、マンションに関しては長く扱ってきた経験もございますので将来のトレンドを見据えたご提案はもちろん、住宅ローンや税金に関しても細かくご説明致します。
自身の購入や売却といった実際の取引経験も交えてお客様一人一人に合わせたご提案を心がけております。

皆様、弊社ブログをいつもご覧頂き誠に有難うございます!


本日は、円安進行が止まらない今「住宅ローン」の組み方も夫婦で組むペアローンに注目が集まっている話題についてご紹介したいと思います。

日々円安が一段と進む中、日銀は追加利上げを見送りました。超円安の要因は、米国でインフレが長く続いていることに加え、日銀の金融緩和がしばらく続くとの見方から、日米の金利差が縮まらないことが一番大きいです。一方、日銀が円安の進行を阻止しようとして利上げを急いでも、住宅ローンのある家計や中小企業への負担は増加しかねないので、日銀はジレンマを抱えている状況です。住宅の高騰で可処分所得に占める住宅ローンの比率も高まっており、利上げをすれば返済負担が増える可能性があります。利上げには、様々な要素があるので一概に家計を圧迫するとも言い切れませんが投資よりも住宅需要の強い日本にとっては利上げはアレルギーが出やすい体質となってしまっています。円安の背景には連邦準備制度理事会(FRB)が利下げできないくらい米国景気が強いことがあり、仮に日銀が利上げをしてもドル高円安の基調は変わらないとの見方もあるだけにより慎重になっています。


そんな中、夫婦で住宅ローンを借りるペアローンの利用が増えています。価格が高騰する新築マンションが顕著で、首都圏の2023年の利用者は約34%と過去最高を記録しており、20代では単独で借りる場合に比べて借入額は1.9倍となっています。女性の正規雇用が増えていることが背景にあり、高止まりする住宅価格に対応するため家計の負債額は膨らみ、金利上昇リスクも無視出来ないです。


夫婦で住宅ローンを借りる代表的な手法のペアローンでは、夫婦が1つずつ計2つのローンを契約する形になります。2023年の新築マンション契約でローンを使った場合、首都圏は約34%、関西圏は約25%がペアローンを利用したというデータがあります。いずれも2018年にリクルートが調査を始めて以来、過去最高の記録だそうです。背景にあるのが新築マンションの価格高騰です。2023年度の東京23区の平均価格は1億円を超えており、夫婦2人分の収入を前提に借入額を増やさなければ、容易に手が出せない水準にまでなってしまっているからです。価格高騰が続く限り、当面はペアローンの利用が増えそうです。新築マンションの影響でその他、中古マンションや戸建ても一部で価格が上がっています。


ペアローンや収入合算といったローンの組み方は、2人の収入を前提とするため、返済能力がより高いとみられており共働き世帯には需要が多く、特に20代の増加率が目立ちます。2024年の中央値ではペアローンの借入額は4100万円と単独の約1.9倍に達する勢いです。総務省によると、共働き世帯は2023年で約1278万世帯と専業主婦世帯の約2.5倍にまでなってきています。20〜30代女性の場合、正規雇用率も大きく上昇しています。一般的に正規雇用なら住宅ローン審査でも有利になり、ペアローンの利用を促す要因にもなります。雇用促進の結果であり、経済効果にも直結するので単に悪い話ではありませんがなるべくしてなったのかそうならざるを得なかったのか難しい部分はあります。

リクルートの調査では既婚・共働きで世帯総年収1000万円未満の場合、ペアローン利用率は全体平均とほぼ同じだが、同1000万円以上は6〜7割に跳ね上がっているそうです。所得が高い夫婦ほど通勤のしやすさや資産性の観点から都心の高額物件へのこだわりが強く、ペアローンの利用率が高くなる傾向があるようです。

一方、家計が抱える負債は増えています。住宅価格の高騰に加え、以前より少ない頭金で購入に踏み切る動きが多いためです。総務省の家計調査によると、住宅・土地関連の負債(負債のある2人以上世帯の平均)はここ数年、増加が目立っており、住宅金融支援機構によると、足元では住宅ローン利用者の約74.5%が返済中に金利が変わることがある変動型を選んでいます。3月に日銀がマイナス金利解除に動き、今後は住宅ローン金利の上昇も考えられるだけに、冒頭で取り上げたように、多額の負債は家計の重荷になる懸念があります。


そしてペアローンで無視出来ないのは、夫婦の将来的な働き方です。住宅ローンは借入期間が長期に渡る為、借入当初と状況が変化することは容易に想像つきます。会社の状況はもちろん、家庭内での生活環境の変化も無視出来ません。ペアローンには借入を増やせるメリットもありますが、そうした将来的設計も踏まえ、「資産」として出口も考慮にいれた計画が求められます。


山信不動産(株)では、本日取り上げた「ペアローン」含め住宅ローンの借入について資金計画からもご相談に乗っていますのでお気軽にご相談下さい!


↓過去の関連記事はコチラをご参照下さい↓



LINEでも不動産の最新情報やお役立ち情報を配信しています!


- 横浜市のタワーマンション 山信不動産 -

 

タワーマンション情報はこちら

タワーマンションをお探しの方はこちら

 

横浜市|タワーマンション|リノベーション|

湾岸エリア|不動産

 

神奈川県横浜市中区海岸通4-20-2 YT馬車道ビル301

みなとみらい線 「馬車道駅」 徒歩2

 SANSHIN Real Estate



”住宅ローン”おすすめ記事

  • 進化する住宅ローンの画像

    進化する住宅ローン

    住宅ローン

  • フラット35へ借り換え好機⁉︎の画像

    フラット35へ借り換え好機⁉︎

    住宅ローン

  • 各銀行が参入し注目される「ペアローン団信」とは⁉︎の画像

    各銀行が参入し注目される「ペアローン団信」とは⁉︎

    住宅ローン

  • 揺れ動く変動金利の画像

    揺れ動く変動金利

    住宅ローン

  • 子育て世帯に朗報!住宅ローン優遇延長を要請の画像

    子育て世帯に朗報!住宅ローン優遇延長を要請

    住宅ローン

  • 潮目が変わりつつある住宅ローンの画像

    潮目が変わりつつある住宅ローン

    住宅ローン

もっと見る