話題の高齢者向け高級住宅とは⁉︎
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本日は、昨日各メディアで取り上げられた「高齢者向け高級住宅」についての話題をご紹介したいと思います。
昨日大手デベロッパーの三井不動産は、東京都港区の西麻布に建設した高級老人ホームをメディアに公開し話題になっています。何が話題かというとその価格帯とそれに対する反響です。最も広い部屋の入居一時金は5億円を超えますが、希望者の問い合わせが殺到しているとのことです。三井不動産をはじめとした各社デベロッパーも超高齢化社会の商機を探り、「終の棲家」を軸に富裕層を取り込む狙いがあります。三井不動産グループの住宅やホテル、商業施設で培った企画力を結集したサービスレジデンスとして、他者との差別化を図っています。三井不動産レジデンシャルの高級老人ホームブランド名は「パークウェルステイト」、他社も同様のブランド展開を行なっており、高齢者向け住宅は東急不動産系の「グランクレール」や野村不動産系の「オウカス」などが先行している市場になります。三井不動産の参入は2019年で後発組となりますが、西麻布を含む3つの高齢者向け住宅を新たに発表し、年内に6物件、約2600戸体制にまで計画されている勢いのある事業展開となります。
公開した「パークウェルステイト西麻布」は全400室で10月に開業する旗艦物件となり、料金は75歳で1LDK(約49㎡)の部屋に1人で入居する場合、一時金は約1億5000万円となります。加えて共益費とサービス料として月額25万円ほど必要となります。130㎡の部屋に2人で入居する場合の一時金は約5億4000万円で、月額の支払いは54万円弱と高額なりますが、既に約4000件の問い合わせを受けているそうです。
パークウェルステイトは健康なうちからの入居を想定しており、介護が必要になっても介護サービスを受けながら暮らせる点が特徴です。大規模物件のため共用部やサービスも充実させていて、西麻布では健康管理用の温水プールやフィットネス施設などを完備するほか、ダイニングで帝国ホテルのシェフが手掛ける食事が楽しめるのが魅力となっています。
面白いのが三井不動産にとって、高齢者向け住宅は決して規模が大きいとは言えない事業ではあるものの、グループ全体への波及効果が見込めるとの狙いから注力しているところです。例えば、入居者が自宅の処分を希望する場合だと、三井不動産グループ内で売買を仲介しワンストップで顧客の取り込みを狙っています。元気な高齢者に入居してもらうコンセプトのため、旅行やショッピングなど企画を通じて入居者との接点が多く、リゾートホテル「ハレクラニ」をはじめ、グループ内で運営するホテルや「ららぽーと」など商業施設への送客が期待できます。
そして、ポイントなのが用地の選択幅です。「駅近」が好まれる分譲マンションに比べ老人ホームの入居者は通勤や通学がない分、交通アクセスが多少不便な立地でも物件を開発できるところにデベロッパー側からすると魅力があるわけです。
首都圏では足元の新築分譲マンション供給戸数が10年前の半分以下まで減っている状況です。そうした市場環境のなか、老人ホームは成長期待の高い市場というわけです。世界一の高齢社会といわれる日本でノウハウを蓄積すれば、将来の海外展開も視野に入るかもしれません。日本特有の資産管理の考え方は、こうした高齢者の資産資金使途として大いに市場活性しているようです。とはいえ、高齢化社会の需要にマッチしたこの「高齢者向け高級住宅」も供給バランス次第では市場飽和も考えられます。また、長い目で見たときに今の現役世帯がいずれくる自信の高齢期にその需要は今以上にあるのか今後の課題になってくると思います。さらには、資産継承の観点で言えば資産としての存在意義も問われてくると思います。こうした部分もクリアにしていくことでより良い高齢者向けライフプランの提案として新たな可能性が広がってくると思います。
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