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利上げがもたらす各銀行への影響

金融

山田 恵二

筆者 山田 恵二

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女性初の新総裁誕生に沸くなか日経平均株価は5万円近くまで上昇し、史上最高値を記録しています。一方で外国為替市場に目を向けると、円安ドル高が進み、対ユーロでも1999年のユーロ導入以来、最安値を更新したりと各所に早速反応が現れています。さらに、金融界では長期金利も上昇が続いていることから今後各銀行へはどのような影響が出てくるのでしょうか。

先日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが前日から0.01%上昇(債券価格は下落)し、節目となる1.7%を付けました。これは、2008年以来およそ17年ぶりの高水準となります。首班指名が近づくなか、自民党の高市早苗総裁が首相に就任すれば財政拡張策を打ち出すとの警戒感が根強く、国内債券には売りが続いているように思います。

金融業界の悲願だったマイナス金利解除を植田和男総裁が決めてから1年半が経ち、利上げがもたらす影響には明暗が分かれています。一つは国債運用です。地銀や信金は異次元緩和で長く続いた低金利下で、運用益を確保するため10年を超える長期債に手を伸ばしており、マイナス金利解除後の金利上昇で含み損が膨らんでいます。地銀全体の2025年3月期の債券の含み損は前の期比2.5倍の約2兆7100億円となっており、2025年3月期で信金全体のうち約85%で含み損を抱えている状況となっています。




大手銀や第一地銀など体力のある金融機関は含み損が出ても本業の稼ぎや保有株の売却によって埋め合わせし、収益への大きな影響は出ませんが、小規模な金融機関は益出しする余力が乏しく経営に大打撃を与えています。こうした含み損は、ポートフォリオの健全性が損なわれたり、自己資本に影響を与えたりするところも出てきそうです。7月には栃木県の栃木信金が保有する国債の含み損が必要な自己資本を上回ったことを受け、信金中央金庫への資本支援の要請に追い込まれた事例もあります。関東圏のある信用金庫は2025年3月時点で保有国債に占める10年超の割合が100%を占め、数十億円の含み損を抱えているようです。


日銀利上げによる恩恵にも差が出ています。マイナス金利解除前の2024年2月から2025年8月までの新規貸出金利の上昇幅(12カ月移動平均)は、メガなど都市銀行が0.41ポイント伸びる一方、信金はその半分の0.19ポイントの上昇にとどまっています。三菱JFJフィナンシャル・グループなど5大銀行グループは、2026年3月期に向け3年連続の最高益を見込んでおり、地方銀行も全体では貸出金利ざやの拡大を追い風に最高益の更新をうかがっています。一方、第二地銀や信金など小規模な金融機関の回復は鈍く、一定期間が過ぎないと金利を変えられない固定型が多くを占め、市場金利の上昇をすぐに反映できない構造をもつためです。融資金利への反映が遅れれば、預金金利を引き上げ調達コストがかさむなかで経営の重荷となります。第二地銀と信金では2024年3月期から2025年3月期にかけての貸出金利回りの上昇幅が、預金利回りの上昇幅を下回っているところもあるそうです。第二地銀や信金にとってこの利上げスピードは早すぎるのかもしれません。

各メディアの報道を見ている限り、日銀は現時点で金融システム全体は健全性を維持している考えなので、金融機関が抱える含み損や、一部でみられる業績回復の遅れに静観を続けそうです。しかし、国債運用については今後も厳しい状況が続きそうです。




そんな中、6月に金融庁が公表したリポートが話題を呼びました。地方銀行の越境融資と呼ばれる地元以外への貸し出しが残高ベースで55.5%と地元への融資を超えているという内容です。地方で融資案件が少なくなる中、資金需要が豊富な首都圏や都市部の案件に手が伸び融資実績を伸ばしています。有望地域での融資拡大は収益に恩恵がある一方、預金を失うリスクと隣り合わせなだけにそもそもの地元に根差した金融機関では無くなっていく恐れもあります。しかし、そうした別策を講じなくては経営難に陥る可能性もあり、長期国債の含み損を補う意味もあります。また、全国的にも地銀再編が活発となっており、地方銀行が経営統合や業務提携を通じて再編成されています。背景には、少子高齢化や人口減少、長引く低金利による収益悪化、IT投資の負担などがあります。単独での経営が難しくなっている地銀が、生き残りをかけて再編に踏み切っているのが現状です。2020年以降は政府も地銀再編を後押しし、独占禁止法の特例を設けるなど、制度面での支援が進でおり「ふくおかフィナンシャルグループ」と「十八親和銀行」の統合や、「めぶきフィナンシャルグループ」など、地域を越えた再編が実現して話題になりました。その他、金融庁は地銀の経営基盤強化のため、地銀の合併や経営統合時に活用できる交付金について上限額を引き上げる方向で調整していることが先日各メディアでも発表されました。現在の上限30億円に対し、50億円に増額する案が浮上しています。


そして、我々国民消費者にとって住宅ローンへ多大な影響を及ぼす政策金利も日銀は今後、約30年ぶりに「0.75%」に引き上げる可能性はあるのでしょうか?自公連立解消となり、さらなる少数与党となってしまった高市新総裁のもと掲げている「積極財政」が日銀の利上げシナリオにどのように影響がでるのか注目したいと思います。



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