
固定も上昇⁉︎難しい住宅ローン選定

フラット35は機構が民間の金融機関と連携して取り扱い、金利は銀行などによって異なります。先月の2025年12月は1.97%まで上昇しいよいよ2%か⁈という状況でしたが、日銀の利上げなどによる長期金利の上昇を映し出しています。発表によると、融資率が住宅購入価格の9割以下の場合、返済期間が21年以上35年以下は2.08~4.74%、20年以下は1.71~4.37%ということです。
日銀は先月2025年12月の金融政策決定会合で政策金利の引き上げを決定し、継続的な利上げが見込まれます。足元で政策金利に連動する変動型の住宅ローンの金利も上がっており、固定型の人気が高まっています。機構によると、2025年7〜9月の申請戸数は1万4223戸で前年同期から5割増えたそうです。
住宅金融支援機構のRMBSは財投機関債といって、機構が民間金融機関から買い取った「フラット35」を担保として発行される固定利付債のことで、長期固定金利の住宅ローンの原資となります。格付けは格付投資情報センター(R&I)とS&Pから最高位の「トリプルA」を得ており、投資家層は幅広いが、信用リスクへの感度が比較的高い銀行が多いことが特徴です。
機構RMBSはフラット35の元利金返済を投資家が受け取る「パススルー証券」で、住宅ローンの繰り上げ返済や延滞などに応じて繰り上げ償還ができる仕組みとなっています。月次債については、未償還残高が当初発行額の10%以下となると住宅機構は繰り上げ償還が可能で、そのため当初設定の年限が35年なのに対し、実際の年限は20年程度となっています。
一方、このパススルー証券は繰り上げ償還のタイミングがわかりづらい点もあります。社債など償還日が決まっている債券と比べると価格の妥当性がみえにくいという弱点があり、既発債市場には厚みがないこともあります。低クーポン銘柄を売却して新発の高いクーポン銘柄に乗り換えるにしても既発債市場に買い手がなかなか現れず、断念せざるを得ない場合もあります。「塩漬け」証券の増加は投資家の新規の買い余力を奪いかねないリスクもあります。
融資限度額を8000万円から1億2000万円に引き上げる方針なのも、住宅価格の高騰に対応しようとする動きではありますが、これがRMBSにとってプラスなのかマイナスなのかについて市場の見方は分かれています。
融資可能額の大きさは信用力の高さを示すことになり、上限額引き上げで機構RMBSの担保として信託される債権のグループに信用力の高い借り手が加わるのなら、債権の質を問われるRMBSにとって悪い話ではないとする一方、債務者の生活設計などが変わり延滞率が高まる可能性は排除できない懸念も拭えません。
機構RMBSは信託債権に対し一定の超過担保を設定することで最高位の格付けを取得しています。仮に延滞率が上昇した場合でも、超過担保の部分を厚くすることで格付けを維持するスキームとなっており、住宅機構は政府保証債の発行などで超過担保用の資金を調達しています。足元で超過担保率(信用補完率)は上昇傾向となっており、先月12月は26.8%で、4月の23.1%から上昇しています。フラット35の金利と月次のRMBSの金利の差が、上昇要因の1つとも言えます。
2001年の発行開始以来、過去最高となった金利はRMBSの金利より低く、「逆ざや」が生じている状況となっています。
住宅ローンを変動から固定に切り替える動きが進み、7〜9月のフラット35の実行金額(買い取り型)は2298億円と前年同期から24.9%増えました。ローン実行額が増えれば、住宅機構が買い取る債権は増加し、住宅機構がRMBSの投資家需要の喚起や逆ざやという課題に直面する中、フラット35の上限額引き上げはRMBSの需給を引き締めるのか?それとも緩めるのか?今後の焦点になりそうです。
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