
中古マンション価格下落の表面化
皆様、弊社SANSHIN picksをいつもご覧いただき誠に有難う御座います!
本日は、いよいよ本格的に中古マンション価格に下落トレンドが出てきた話題についてご紹介したいと思います。当SANSHIN pickでも取り上げましたが日銀が今月1日に、政策金利を1.0%程度から1.25%程度に引き上げると決めました。金利は約31年ぶりの水準まで高まったうえ、前回6月から3カ月での利上げとなり異例のスピード利上げペースです。この利上げが今後、住宅ローンや預金、国債、株式にどんな影響を与えるのでしょうか?

住宅ローンの金利は、市場金利に応じて変わる「変動金利」と一定期間変わらない「固定金利」があります。今回の利上げは、主に日銀の政策金利を指標としている変動金利を上昇させます。住宅ローンを組む人の約8割が変動金利を選んでおり、利上げの影響は大きいです。日銀が2024年3月に「異次元」の金融緩和を解除して以降、金融機関は日銀の利上げに応じて変動金利を引き上げてきました。各銀行は、借り手の支払い能力などに応じて優遇幅を「基準金利」から割り引いて顧客に適用する仕組みです。この実際に適用する「適用金利」の低さで新規顧客の争奪戦を繰り広げていましたが、これまであった0%台の利率は今秋以降完全に姿を消しそうです。
そうなってくると、いよいよ購入する際の価格とのバランスが変化してきます。不動産調査会社の東京カンテイが先日発表した8月の中古マンションの平均希望売り出し価格は、東京都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)で前月比0.7%安の70㎡あたり1億8068万円でした。高値圏を維持しているものの、4カ月連続で下落し本格的な価格変化が表面化してきています。(※調査結果は事務所や店舗用を除いた専有面積が30㎡以上のファミリータイプの物件を対象)
都心が弱含んだ影響で、東京23区も前月比0.4%安の1億2677万円と3カ月連続で下落しています。東京都全体も0.2%安の1億1274万円と2年4カ月ぶりに下げました。都心6区のほか、目黒区や品川区でも価格が頭打ちになってきています。都心6区の中古マンション価格は、自ら住むための実需だけでなく投資家や外国人の需要を取り込んで高騰してきました。ここに来て日本で起業する外国人向け「経営・管理ビザ」の要件の厳格化や金利上昇などを背景に、投資目的をはじめとした積極的な買いが控えられるようになったことも大きな要因のようです。
需要の一服を受け、買い手がつかずに売れ残る物件も増え始めています。都心6区では流通戸数が前月比2.2%増の5424戸と、直近3カ月以内に値下げした物件の割合は52.2%と半数を超えている状況です。都心の市況が一気に下落するとは考えにくいですが、復調する感じは現状なさそうです。オーナーが強気の売り出し価格を改めたり、値上がりを期待して売り渋っていた物件を急に売却したりといった動きから、2027年前半までは調整局面が続きです。
一方、実需層の購入が多い郊外では上昇基調が続いています。横浜市は前月比0.1%高の4750万円、さいたま市は3.1%高の4536万円、千葉市は1.8%高の2941万円と都心から需要が流れてきているようにも思えます。
金利の状況や政府の投機的取引の制限の方向性、数年前の相続税評価上での区分マンション評価方法の変更等、諸々の背景が影響した結果かと思います。今までが過剰な短期的上昇で均衡を逸していた部分も大きいので、漸くかという感じも禁じ得ません。これが一過性のものか、このまま調整局面なのかは注目ですが、利上げペース次第ではこのまま当面調整に入る可能性が濃厚です。ただ、投機的取引が抑制され実際に利用したい人が買いやすくなる市況になることは良いことかと思います。これにより、逆に大幅な価格の下落も抑えられそうです。 もっとも、それでも大都市圏での公示価格等の上昇傾向と連動する相続税路線価等の上昇傾向は当面は継続するとも思われます。それと、調整局面に至るには、投機的取引の抑制希望など、さきの選挙でも言われ続けていた社会的な声も大きかったかと思います。世論の声が大きければお大きいほど政府としても無視出来ませんし、政策に取り入れることで選挙にも追い風になることは間違いありません。物価上昇を抑える上でも商品価格として多額な不動産からメスを入れるのはセオリーなので今後の価格調整具合によって物価指数を大きく左右すると思います。こうした、局面で住まいの購入を検討するのは良い機会だと思います。
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