
東京都内で急増!「民泊」の抜け穴とは
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本日は、都心で急増している「民泊問題」の話題についてご紹介したいと思います。近年、東京都心でマンションの一室をホテルとして運用する宿泊施設が増えており、規制の強まる民泊新法上の施設とは異なり、旅館業法上で営業する形態です。監視の目が届きにくく民泊規制の「抜け穴」化しており、東京23区は対応に乗り出しています。

民泊に明確な定義がないのが問題で、政府は(1)住宅宿泊事業法(民泊新法)(2)国家戦略特別区域法(特区民泊)(3)旅館業法の「簡易宿所」の3制度による形態を想定しています。民泊新法は2018年に施行しており、特区民泊は2015年に始まり大阪府などが指定されました。民泊はインバウンド需要を追い風に拡大の一途を辿っています。2025年の東京都の外国人の宿泊者数は延べ5959万人で前年から5%増えています。都心では宿泊施設の不足が指摘され、マンションの区分所有者は高い利回りを狙える投資としても注目しています。
一方で、民泊利用についてはトラブルも増加しています。そのため東京23区は民泊新法上の施設に、180日という営業日数をさらに制限するなどの規制を導入しています。民泊新法の運用厳格化で増えているのが旅館業法上の施設です。同法上の「旅館・ホテル」は、2024年は5858件と前年比32%増えており、23区内の民泊新法の施設は9545件と46%増加しています。これには及ばないものの、旅館・ホテルの上昇トレンドは鮮明となってきています。旅館業法の「簡易宿所」は1室を多数人で共用するゲストハウスなどが該当します。ただ2018年の同法改正で客室数の下限が撤廃され、スタッフの常駐義務も緩和されました。マンションの1室や戸建て住宅も「旅館・ホテル」の区分で許可がとりやすくなったというわけです。これが急増している理由になっています。旅館業法であれば民泊新法の180日という日数制限がなく通年で稼働できます。民泊新法上で自治体が求める規制も現状では少ないところが盲点となっています。事業者が宿泊施設として登録する際は、入り組んだ場所であれば民泊新法、主要道路に近いと旅館・ホテルとして申請しているようです。
こうした事態を背景に、東京都目黒区は小規模な宿泊施設を念頭に旅館とホテルの営業規制を強化することを発表しました。一戸建てや集合住宅の一室を旅館・ホテルとして運営する事実上の民泊が増え、住民からゴミ出しや騒音を巡る苦情が寄せられていることが原因となっています。改正案では事業者が営業許可の申請前に住民説明会を開くことを義務化し、施設の看板にホテルといった営業種別や営業者名、緊急連絡先を明記するよう求めます。宿泊者へのゴミ出しルールなどの事前説明も要請し、新たに許可を受ける施設にはスタッフの常駐を求め、海外在住の事業者には国内在住の代理人選任も義務付けるようです。区はこれまで民泊について、営業を週末に限定する条例を制定するなど独自に規制することで、旅館業法の「簡易宿所」や住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づいた民泊の増加には歯止めがかかっていましたが、旅館業法のなかでも「旅館・ホテル」は規制が緩く、営業する施設が年々増加している状況です。
特に住宅街にある一戸建てや集合住宅の一室を使った小規模の営業施設数が増えており、多くはスタッフが常駐せず、民泊に近い形態で運営されています。区内は住宅街が多く、実態が分かりづらい施設への不安や、ゴミ出しや騒音などに対する不満が出始めており行政にも苦情が寄せられているようです。
その他の行政区では、豊島区では民泊新法上の施設から旅館・ホテルに切り替える事業者が2025年度は125件に増え、2025年末の旅館・ホテルの営業施設は全体で818件と1室ほどの小規模施設が増えています。やはり、ホテルの騒音やごみ出しルールに関する苦情も急増しており、同区の旅館・ホテル業の苦情件数は2025年度は102件と前年度比3.6倍に達しているそうです。葛飾区と墨田区は4月、条例改正により旅館業法の新たな施設で営業中のスタッフ常駐を義務化しています。高価格帯マンションの多い千代田区は7月から新たに営業するホテルや旅館の客室延べ床面積を計200㎡以上にするよう求めています。旅館業法ではベッド設置の洋室であれば1部屋9㎡以上としており、数十部屋以上でなければ営業できないとしています。江東区も7月から新施設にスタッフ常駐を要求すると発表しました。違反すれば5万円以下の過料を科す。
民泊を巡っては大阪市が騒音やごみ問題への対応で特区民泊の新規申請の受け付けを停止し話題になりました。観光客の増加でニーズは高まるものの地域理解を得た上での普及が課題となりそうです。そもそも、民泊を禁止しているマンション規約も形骸化されていることに問題があると思います。「民泊」自体の可能性や必要性には私も賛成ですが、利用者の倫理観の低下により管理規約の厳格化はもちろん、それに対する罰則や課税面での検討も必要になってきています。
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