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金融緩和に依存する国の財政事情

金融

山田 恵二

筆者 山田 恵二

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本日は、昨日(5/31)の日本経済新聞の一面に興味深い記事が掲載されましたのでご紹介したいと思います。

国費解剖と題したその記事を要約すると「金融緩和が辞められない理由の一つとして低金利により余った国債の利払費を他の政策に転用している(10年間で11.9兆円)」というものでした。日本経済新聞独自の調査で国債費の中で利払いに備える費用が2012年度からの10年間で総額93.5兆円だったそうです。
大規模金融緩和により10年間の利払い費の減額補正を積み上げると、11.9兆円に達し予算計上した利払い費全体の12.7%を占めている結果になりました。多くの場合、利払い費を減額するだけではなく、景気対策の補正予算が組まれる為、国債の追加発行と並び、利払い費の減額分も実質的に補正の財源として扱われます。まさに、国の財政運営が歴史的な低金利の恩恵に依存する構図が分析により明らかになったということです。これも、長期的に日銀の金融緩和政策が続く見通しがあるから実現した結果と言えます。そう考えると、日銀が金融緩和の継続にこだわる誘因になっているということですね。

米国をはじめとした主要国が軒並み金融緩和の修正に動き始めている中、緩和路線を堅持する日銀のスタンスは以前のブログ記事でも取り上げました(関連記事は以下よりご参照下さい!)。現在、実行している「指値オペ」により金利上昇は抑えられていますが同時に円安への影響も出ている為、難しい舵取りをしている日銀ですが金融緩和に支えられて財政が膨らむ恩恵もある為、金融緩和を修正しにくいというジレンマに陥っています。

しかし、米国の利上げを起点に世界では徐々に金利上昇が進み10年債利回りも上限の0.25%に近づいて来ています。今後さらに、金利が上昇することがあれば利払い費の増加に繋がります。金利が上昇する局面で従来通り利払い費に余裕を持たせようとすればそうでなくても増える国債費の膨張に拍車をかけてしまします。そうすると、前述の「恩恵」は薄れていってしまいます。

今回の日本経済新聞の調査により分析された、この一時的なやりくりは長くバランスを取ることは難しいです。世界の金融情勢如何ではこの構造は崩壊してしまいますのでこの財政構造自体をマクロ的に見直す必要性があるのだと感じました。

山信不動産(株)では、今後の日銀による金融緩和政策の行方を随時ご紹介していきたいと思います!
住宅ローンにも多大な影響を及ぼす金融緩和政策に今後も注目していきたいと思います。

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