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不動産「所要時間」ルールの改正

住まい探し

山田 恵二

筆者 山田 恵二

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本日は、物件を探す際に表記される「所要時間(駅までなど)」についてご紹介したいと思います!

今年の9月より不動産(賃貸・売買)の表示に関する公正競争規約改正案の施行がされました。今回の主な改正点は、売買の際に予告広告やシリーズ広告が実施できる物件として「1棟リノベーションマンション」を新たに認め、「1棟リノベーションマンション」の必要な表示事項を新設しました。今まではあくまで中古マンションの一つとして表示していましたが、付加価値のついた新たな商品という位置付けが確立されたことになります。

そして、本日のタイトルにもあるように電車等の所要時間についても「平常時の所要時間を著しく超えるときは通勤時の所要時間を明示すること」との規定を「朝の通勤ラッシュ時の所要時間を明示し、平常時の所要時間をその旨を明示して併記できる」とするほか、「乗り換えを要するときは、その旨を明示すること」の規定を「乗り換えを要するときは、その旨を明示し、所要時間に乗り換えに概ね要する時間を含めること」へ変更となりました。物件から駅や商業施設等までの徒歩や車での所要時間や道路距離を記載する場合、マンションやアパートにおいては建物の出入り口(メインエントランス)を起点とすることの明文化が必要となりました。その他、販売戸数(区画数)が複数の分譲物件において最も近い区画までの表示のみで可としていたが最も遠い住戸(区画)までの所要時間等を併記が求められるようになりより正確な表記へと変わりました。

皆様も、過去物件探しをされていてこの所要時間については「?」と思われた方は少なくないはずです。

そもそも所要時間とは誰がどのような基準のもと決めているのか?

その答えは広告の適正化をめざす業界の自主規制団体「不動産公正取引協議会連合会」が表示規約で定めています。協議会は全国で9地区にあり、不動産会社の物件情報を調べて表示が実際と違う場合があれば是正勧告したり、悪質なものは違約金を科すこともあります。

規約では、駅などの各種施設までの所要時間は80mを1分と計算し「道のりの距離」から割り出しています。
(※直線の距離と勘違いされている方も多いはずです)秒単位計算ではなく、1mでも超えると1分を切り上げるルールになっています。因みに、なぜ80mで1分という計算なのには諸説ありますが女性がローヒールで実測した分数に基づいているそうです。所要時間には、横断歩道の信号待ちや踏切、上り坂による歩速のロスなどは計算されていません。残念ながら細かい条件面の違いは物件によっても人によっても異なる為、なかなかルール化し難いのが実情です。あまり知られていない内容として、駅までの徒歩分数ですがあれは起点が「駅の改札」では無く、「出入口」なんです。よく地下鉄などでは出入口名に「A1」や「C2」などの名称がありますが、該当物件から一番近い出入口までの距離で換算し表記されています。

物件を紹介する側からすると確かに少しでも良く見せる為に、徒歩分数の少ない物件として紹介したい気持ちになってしまいます。しかし、実際に物件を見学しに行くと体感距離や時間に違和感がある結果になってしまい逆にマイナスプロモーションに繋がりかねません。マンションによくある大規模物件であれば尚更かもしれません。駅の出入口に一番近い建物(棟)と一番遠い建物(棟)とでは明らかに体感距離が変わってきてしまいます。中古市場においても、同じ部屋を紹介していても紹介している仲介業者によって多少の誤差があるのも事実です。あまりにも逸脱した表記には問題がありますが、実情は新築分譲時に売主会社が正確に実測した表記を流用することが多いようです。

しかしながら、こうした表記の統一化はとても重要なことで表示の不信感を払拭することは不動産業界への信頼向上につながる要因です。売却を考えている個人のオーナー様にとっても、購入を検討している消費者にとってもこうした表示規則の改正は利点が大きいと思います。商品としてとらえればアイキャッチの多い方が商品価値や興味は高まりますが、こと不動産においては気になる表記があれば、言わずもがなですが実際に自分の目で足で体感されることが間違いは無いということですね。


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