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横浜市内も一極集中化進む

住まい探し

山田 恵二

筆者 山田 恵二

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本日は、横浜市全体の人口が減少している話題についてご紹介したいと思います。横浜市内も人口増加エリアと人口減少エリアが如実になり一極集中化が鮮明になりつつあります。

2025年国勢調査の速報値によると、横浜市の人口は同年10月1日時点で375万4840人となり、2020年の前回調査から2万2651人減ったことがわかりました。減少は1947年以来、78年ぶりということで県外への流出が目立っています。特に減少しているのは市郊外で目立っており、少子高齢化による自然減に加え、住宅価格が東京郊外より割高で、都心から出て家を探す人の受け皿になりきれていない現状が浮かび上がっています。

日本全国の人口も減少傾向で日本の人口はもう増えないと言われており、国立社会保障・人口問題研究所の推計では2070年に8700万人と、2020年比で3割減るという驚異的な数字が先日発表され話題になりました。人口減少を前提に各自治体でも行政サービスを適応させる仕組みづくりが急務になっています。横浜市は東京都心部のベッドタウンとして栄えてきた歴史があります。高度経済成長期の急速な都市化を背景に多くの人を市郊外の住宅地に受け入れ、全国最大の人口を抱える基礎自治体となりました。この郊外住宅地で高齢化が進み、本格的な人口減少局面に入っています。

行政区別で見ると18の行政区で12区が人口が減少し、6区で増加しています。横浜駅やみなとみらい(MM)21地区などがあり、中心部にあたる西区は3%増の10万8115人となっており、増加率が最も高かったようです。増加数ではJRや京急、東急などが通る神奈川区が5213人増で最も増えています。

一方で、市の西部や南部など郊外にあたる地域では減少が目立っています。京急本線沿線で戦後宅地開発が進んだ金沢区は3.4%減の19万2249人と減少率、減少人数ともに最も大きい数字となっています。東京23区外や埼玉、千葉県と比べて都心から転入する人の受け皿になりきれていない感が強いのかもしれません。

都内に比べ割安なベッドタウンとして注目を集めてきた横浜市ですが、市郊外の横浜市青葉区と、同区に隣接する東京都町田市などは住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、転入超過数を人口で割った2025年の「転入超過率」は、青葉区でマイナス0.25%、町田市は0.68%だったそうです。青葉区は人口が流出し、町田市は人が入ってきています。青葉区も町田市も都心へのアクセスはよく、青葉区は東急田園都市線のたまプラーザ駅やあざみ野駅などがあり、町田市は小田急線・JR横浜線の町田駅、東急田園都市線の南町田グランベリーパーク駅などがあります。どちらも都心まで電車で1時間ほどです。しかし、なぜ町田市と青葉区で差がついたのでしょうか?

その理由の一つには住宅価格の高騰があるのかもしれません。横浜市内に本社を構える不動産会社のリストが2025年に扱った戸建てや土地、中古マンションの平均価格は横浜市青葉区で5632万円、東京都町田市で4487万円だったそうです。今住宅の高騰が続き、東京都心から出て持ち家を探す人が増えています。交通アクセスや住環境に加え、価格も購入を決めるうえでの大切な条件です。東京郊外で選ぶ際、横浜市の郊外の家は割高になりつつあるのかもしれません。横浜駅や桜木町、みなとみらい線沿線のような中心部や一部の交通利便性の高いエリアでは引き続き人気がありますが、横浜市郊外は以前に比べ価格面から選ばれにくくなっているのかもしれません。

注目すべきは、横浜市から23区外に移り住む動きもあることです。2025年の人口動態調査では市全体の転入超過数は1万8615人だったものの、23区外の東京都内との転入・転出に絞ると1311人の転出超過でした。各自治体行政では人口減少に歯止めをかけるためには子育て施策も重要になってきます。東京都は都内在住の18歳以下に月額5000円を一律支給したり、0〜2歳児の第1子の保育料を無償化したりと横浜市に比べ手厚いのも判断基準になります。地元や住み慣れた街といった特別な理由がない限り、都の施策は自治体で群を抜き、充実した子育て支援を求めて都内に住む人も多いです。

こうした状況下のなか、横浜市も負けじと拡充を進めています。6月から18歳までの医療費を無償化するほか市内の市立・私立の保育園でおむつの定額サービスを実施し、手ぶらで登園できるようにするなど子育ての負担を減らす施策も実施し子育てしやすい街への舵きりに予算投下しています。今後、人口減が進めば市の財政に大きく影響します。市税収入のうち市民税の占める割合が半分程度と高いため横浜市としてもここに予算投下は避けられません。2025年度の長期財政推計では、人口減がこのまま進めば2065年度に1663億円の収支不足に陥るとの試算が出ており由々しき事態となっています。子育て支援の一環としても今後注目すべきは「働きやすい環境」です。神奈川県では共働き世帯の割合がほかと比べて低いというデータもあり、女性が働きやすい環境をととのえることも重要なのかもしれません。

いずれにしても、横浜市内の一極集中化を緩和するためには以前SANSHIN picksでもご紹介した「流山おおたかのもり」のような抜本的なまちづくりも必要なのかもしれません。その他インフラ整備などさまざまな角度で行政施策も検討しなくてはいけないです。


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