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本日は、「令和5年度税制改正大綱」 が決定した話題について不動産関係に関してはどの様な決定がなされたかについてご紹介したいと思います!
まずは、土地の有効活用による投資促進と不動産市場の活性化に向け、長期保有(10年超)の土地等を譲渡し、新たに事業用資産(買換資産)を取得した場合に譲渡した事業用資産の譲渡益の課税の繰り延べを認める措置と、土地の所有権移転登記および信託登記に係る登録免許税の特例措置、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例について、それぞれ3年間延長することが決まりました。高経年マンションの管理の質を高めることによって、マンションの築年数にかかわらずストックが流通する市場環境を整備するものであり、「買取再販に係る特例措置(※)」の延長と合わせて既存住宅流通市場の厚みと裾野の拡大につながる事が期待できます。更には、人口減少が進展し利用ニーズが低下する土地が増加する中、さらなる所有者不明土地の発生を予防するために、個人が保有する低額な土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特例措置を延長し、さらに譲渡価額の要件の上限について条件付きで800万円に引き上げることも決まりました。空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除については、適用期間を4年間延長し、さらに売買契約等に基づき、買主が譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに耐震改修または除却の工事を行なった場合、工事の実施が譲渡後であっても適用対象とする形に拡充することが決まりました。その他、(※)買取再販で扱われる一定の住宅等に係る不動産取得税(宅地建物取引御者の取得にかかるもの)について、軽減措置の適用期限を2年間延長し、また高齢者が安心して暮らせる住宅ストックが不足していることに鑑み、新築のサービス付き高齢者向け住宅に係る特例措置も2年間延長となりました。
投資による市場活性という観点では、REITおよび特定目的会社が取得する不動産に係る特例措置は2年間延長され、不動産特定共同事業法上の特例事業者などが取得する不動産に係る現行の特例措置も2年間延長すると共に、不動産取得税の軽減対象に保育所を追加しました。これにより、個人金融資産の貯蓄から投資への流れが加速され、投資家層の更なる拡大にもつながることが期待できます。個人資産の貯蓄から投資へという考えは先日話題にもなった「NISA制度の恒久化や年間で投資できる枠を360万円に拡大」からも分かる様にかなり政府としても注力している項目に感じます。
そして、都市の競争力・魅力の向上と活力ある地方づくりを進めるため、都市再生緊急整備地域等における国土交通大臣の認定を受けた優良な民間都市開発プロジェクト(認定民間都市再生事業)に係る特例措置の3年間延長と、地方都市における事業区域面積要件の緩和(1ha→0.5ha)も決定しました。また、市街地再開発事業による保留床の処分促進に向け、事業用資産を保留床に買い換えた場合の課税繰り延べの適用期限を3年間延長となりました。地方都市への配慮や活性化も今回の命題でしたのでデベロッパーにとっては大きな前進と言えるでしょう。
こちらも注目度の高い項目ですが、住まいの質の向上や無理のない負担での住宅確保につなげるための施策として、マンション長寿命化の促進に向け、一定の要件を満たすマンションにおいて、長寿命化に資する大規模修繕工事が実施された場合に、マンションに係る固定資産税額を減額する特例措置が創設されました。期間は2年間(2023年4月1日から25年3月31日)です。建て替えや管理組合での決議問題などまだまだ解決しなくてはならない点の多いこの問題についても、政府としては住民の選択肢を増やす策として打ち出した様に思います。
以上が、概ねの税制大網の全貌となります。今回の税制大網では長引くコロナの影響に加え、世界的な物価高騰や金利上昇などにより、先行きの不透明感が高まる中で、不動産投資市場を活性化し、着実な景気回復と今後の日本経済の成長に繋がることを期待したいと思います!
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