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ネット銀行が金利牽引する住宅ローン

住宅ローン

山田 恵二

筆者 山田 恵二

不動産に関する事なら何でもご相談下さい。
特に、マンションに関しては長く扱ってきた経験もございますので将来のトレンドを見据えたご提案はもちろん、住宅ローンや税金に関しても細かくご説明致します。
自身の購入や売却といった実際の取引経験も交えてお客様一人一人に合わせたご提案を心がけております。

皆様、弊社ブログをいつもご覧頂き誠に有難うございます!

本日は、住宅ローンの主役が「ネット銀行」になりつつある話題についてご紹介したいと思います!

長い歴史のある「住宅ローン」の担い手が大手銀行からネット銀行に移ってきています。3メガバンクグループの有価証券報告書によると、2023年3月末時点の貸出残高の合計は33.4兆円と10年間で約10兆円減少となりました。代わりに台頭しているのがネット銀行で、店舗に依存しない低コスト経営を武器に激しさを増す低金利競争をリードしています。

ネット銀行の中でも勢いがあるのが、3月末に上場した住信SBIネット銀行で、2022年度の住宅ローン新規実行額は1.4兆円で、それぞれ1兆円以下の3メガバンクを大幅に上回りました。人工知能(AI)を駆使することで審査にかかる費用を抑えているのも面白い試みです。実務的にも以前は紙ベースで審査手続きしていましたが、昨今のIT化により手続き自体もタブレットやスマートフォンを用いたデジタル審査が主流になりました。お客様にご用意頂く書類(収入証明等)も不要になってきており、各行とも手続きの簡素化を推し進めて来ています。

競争の主戦場でもある適用金利としては、同行の変動型の新規貸出金利は0.32%と、3メガバンクで最も低い三菱UFJ銀行の0.345%を下回っています。借り換えの場合は0.299%まで下がり顧客の争奪戦も激化しています。結果、なんと貸出残高も3月末時点で5.3兆円とみずほ銀行の7.5兆円に近づいてきています。

その他のネット銀行はというと「auじぶん銀行」は2022年3月から23年6月の1年3カ月の新規実行額が1兆円程度に増えました。同行はKDDIの通信サービスと電気を契約すれば、変動型金利が新規で0.219%、借り換えで0.198%まで下がる商品提案もしておりマクロ的に取り組む施策が目を惹きます。PayPay銀行も新規の借入金利を0.319%、借り換えを0.29%に下げるキャンペーンを始めました。まさに、差別化を図ることも難しくなり住宅ローン商戦もコモディティ化しつつあります。

ネット銀行の攻勢を受け、メガバンクは戦略の再構築を余儀なくされています。

先日の当ブログでもご紹介しましたが、メガバンクのひとつでもある「みずほフィナンシャルグループ」の木原正裕社長は、5月の新中期経営計画の説明会で住宅ローンの拡大路線を転換すると発表しました。2022年度の新規実行額は4300億円と前の年度比で14%減り、2022~2025年度は残高を数兆円規模で削減するようです。三菱UFJ銀行は2022年度の新規実行額が7000億円強と前の年度比で1割減少、契約時に指定した期間がたつとローンの残高と同額で住宅を売却できる「残価設定型住宅ローン」の取り扱いを3月から始めるなど商品内容でネット銀行含めた他行にも対抗しています。三井住友銀行も店舗削減やデジタル化にカジを切り、残高が減少する時期が続きました。ただ、コスト削減が一巡したこともあり、2022年度の新規実行額は9857億円と3年連続で増加しており、個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」で住宅ローン契約者にポイントを上乗せするなど反転攻勢をかけてきています。

他の大手銀行も試行錯誤を繰り返しています。りそなホールディングスは住宅ローンの残高を2026年3月末までに1兆円増やす目標を掲げており、断熱性能の高い低炭素住宅を金利優遇の対象に加えるなど環境配慮型に特化していく考えのようです。三井住友信託銀行はローン契約者の自筆証書遺言を無料で預かるなど信託の強みを生かしています。三井住友信託銀行で面白いのは、オプション(※金利上乗せ条件有り)の「ガン団信」です。他行では、通常50歳から51歳未満の方を対象として加入条件にしているところ、同行は56歳未満という条件にしてます。これは、数ある銀行のなかでもほとんどやっている銀行はないので検討されている方にはプラス材料かと思います。

住宅ローンの主役交代の背景を分析すると、利用者意識の変化があります。最近では住宅ローンの比較サイトも多く、スマートフォンの普及を背景に、不動産業者に任せきりだった住宅ローンを借り手自らが選ぶようになってきたのは大きいと思います。また、ネット銀行は不動産業者や代理店への営業でも攻めの姿勢を見せ、大手行の脅威となってきています。

変動型金利の引き下げ競争は、終わりが見えない状況が現在進行形で進んでいます。モゲチェックによれば、7月のネット銀行の変動型金利の平均は0.386%と過去最低を更新しました。auじぶん銀行や住信SBIネット銀行は、グループ内の生命保険会社と連携して団体信用生命保険(団信)の拡充に動くなどさらなる差別化に動いています。

住宅ローンは競争激化による利ざやの縮小で、メガバンクにとって魅力(利益)の薄れた商品になりつつあります。それでもマクロ的に資産運用や保険といった顧客との継続的な取引の起点になることを考えれば、撤退するわけにもいかない商品です。本日ご紹介したように、各銀行とも自社の強みをフルに活かしサービス向上を図っています。今後、そうした群雄割拠な状況下でメガバンクの戦い方に注目が集まりそうです。

大事なのは、住宅ローンを組む際に「ご自身が何を一番に考えるか?」です。保険内容なのか?金利なのか?毎月の返済額を抑えることなのか?はたまた他サービスとの連動性なのか?山信不動産(株)では、お客様一人ひとりに合ったライフプランからOne&Onlyな住宅ローンを提案を致します。まずは、無料ですのでお気軽に下記電話までお問い合わせ下さい!皆様のお問い合わせお待ちしております!!

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