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本日は、建設資材の価格に動きが出てきている話題についてご紹介したいと思います!
先日の日経新聞にも取り上げられていましたが、現在建設資材の取引価格に下げ圧力が強まってきています。住宅の柱に使う木材の流通価格は約1年前の最高値の半額となっています。ビル向けのH形鋼も鉄鋼大手が5カ月連続で値上げを見送っています。住宅は価格高騰で需要が落ち、ビルやマンションは人手不足で工事が進まず荷動きが鈍り、安値取引も広がってきているようです。
住宅の柱や梁には「集成材」と呼ぶ木材加工品を使い、複数の木板を接着剤で重ねるように貼り合わせ強度を高めたものです。集成材の東京地区の問屋卸価格は現在、1㎥/7万7500円で、今年の4月に比べ1万2500円と14%も値段が下がっています。集成材は2021年秋〜2022年夏に15万円の過去最高値をつけていました。新型コロナウイルス禍の物流混乱や米国などの旺盛な住宅需要を背景に、木材価格が世界的に高騰した「ウッドショック」が要因です、その頃に比べ現在はほぼ半値となったかたちになります。
木材だけでなく、生コンや鋼材関係もここ2年で高騰傾向にありました。
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今回値下げ傾向に入っている背景には、住宅需要の落ち込みが起因しています。国土交通省によると、今年6月の木造住宅の新設着工戸数は前年同月比6.4%減と15カ月連続のマイナスとなっており、2023年は3万戸台の低水準が続く予測です。キッチンやトイレといった主要設備の値上げもあり、住宅自体の価格が高騰しているせいもあり、消費者の購入意欲が低下してしまっています。当然、建設の落ち込みで材料となる木材取引も鈍くなっています。鋼材の荷動きもここにきて低迷しています。電炉大手の東京製鉄は、9月契約分の鋼材価格を全品種で8月から据え置くと発表しました。ビルなどの柱や梁に使うH形鋼は1トンあたり12万7000円で、4月契約分で3000円(2.4%)値上げした後、5カ月連続の据え置きとなっています。同社は原料や電気料金の高止まりからH形鋼のさらなる価格引き上げも見すえているようですが、記録的な猛暑もあり工事現場での作業も滞りがちで、値上げの機会を失ってきたのが実情です。こうした傾向は、鋼材の流通業界にももちろん影響が出てきてしまいます。先行き不安から一部の鋼材販売業者では安売りも始まっているようです。
都心の再開発は秋以降に加速するとみられる為、建設資材については9月以降の需要回復に期待しているようです。その他、以前のブログでもお伝えしたように都心だけでなく地方でも半導体を中心に工場などの建設が相次ぐ予定です。気温も低下し工事現場での作業効率が高まれば、猛暑で停滞した資材の出荷が増えるとの期待感もあります。ただ現状は多くのゼネコンで現場の人手不足問題もあり、工事停滞が長引けば資材価格の下押し圧力が一段と強まりそうです。
今回のニュースで本来、高騰基調にあった資材関係に下げ圧力がかかるほど、販売価格上昇による需要低迷は無視出来ないというのも証明された感はあるので今後、戸建だけではなく、マンションやビルにおいても資材の価格が値下がりしても需要に比例した販売価格の連動と考えると、人件費や電気や水道といったエネルギー系の高騰がどこまで全体の価格変動に影響してくるか注目していかなくてはなりません。
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