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ここ最近、各メディアでも「〇〇ヶ月連続上昇」などマンション賃料上昇の勢いが強まっていると取り上げられています。本日は、特に上昇が目まぐるしい東京23区内のマンション賃料に着目し、今後の賃料動向についての話題をご紹介したいと思います。
我々も日々お客様からのお住まい探しのお問合せで、需要の変化や賃料動向には敏感になっています。最近のお問合せで多いのは「分譲マンションタイプの賃貸」です。特に都心エリアにおいて言えば、築10年〜築20年のものが築浅のお部屋に比べ賃料が抑えられるという理由もあり増えています。しかし、ここ最近ではこの築20年以内の分譲マンション賃貸も家賃の上昇が著しいです。マンション賃料は2008年9月以降、リーマン・ショックの影響から下降傾向がトレンドでした。2013年を底に、やや上昇しますが、上昇が明確になるのは2017年頃になってからです。そして2023年前半以降、急激に上昇し、過去のピークと同じ水準まで上昇しています。一方、中古マンション価格は2012年末が底値で、2013年から上昇を継続し、20年中ごろ以降はさらにその上昇度合いを強めています。
双方を比較すると、売買価格の変化が先行し、賃料の変化は遅れてやってくるということに気づきます。これは賃料の遅効性と呼ばれる特徴です。原因の一つは、賃貸借契約を大家から解除するにしても、家賃を上げるにしても、日本の借地借家法では、正当な事由がない限り家賃を上げることは困難なためといわれています。もう一つは、マンション価格は資産価格であるため、「将来」の期待収益の現在価値の合計であると考えられている一方で、賃料は「今」の対価であるという点があります。つまり値上がりが期待されているとき、価格は将来の期待ですぐに反応しますが、賃料は「今」に着目しているのですぐには反応しないのです。
賃料が上昇している理由の一つは、物価高です。都市部などでは、賃上げや資材高騰で住宅の維持費用が増加していることが背景といわれています。もう一つの理由は、住宅価格の上昇です。以前、当ブログ内でも取り上げましたが、高くなりすぎて購入を見送り、結果借りるという選択にシフトするケースが増えているようです。
そして、今回注目せうべきポイントは23区のマンション賃料は過去のピークとおおむね同じレベルまで上昇している今、更なる上昇があるのかどうかです。マンション賃料に上昇の余地があるかどうかについては、横浜市と川崎市のマンション賃料が参考になると言われています。東京23区では、過去のピークであった2008年7〜9月に比べ、2024年1〜3月は0.78%高くなっていますが、横浜市と川崎市では、7.54%も高くなっています。横浜市と川崎市の都心部へのアクセスの良さと相対的な賃料の低さから、賃料が都区部より上がりやすく、結果として過去のピークを大きく超えていったのだと考えられます。リーマン・ショック前は、東京都区部は横浜市・川崎市の1.4倍程度の水準でしたが、現在は1.3倍強の水準です。こうなりますと、経済環境に大きな変化がなければ、23区内のマンション賃料もまだ上昇する余地はありそうです。
今後の賃料を占うには、賃料よりも先行して変化が見られる物価、マンション価格の動向が鍵になります。日米金利差が縮小しない中、日銀は政策金利を1%程度まで上げるのではないかという意見が増えてきています。もっと高い水準になる可能性もあると指摘する専門家もいるようです。金利上昇は景気を冷やし、物価高や不動産価格の上昇を抑える効果がありますから、賃料はその「遅効性」からしばらく上昇し、遅れて上昇が止まるという動きになる可能性がありそうです。
今借りている方は、次の更新のタイミングで家賃の値上げをお願いされるのではないかと、少々心配になるかもしれません。しかし、家賃の増減請求は、土地や建物の固定資産税などが上昇(下落)した場合や不動産価格が上昇(下落)した場合、その他の経済事情が変動した、現在の賃料が近隣の賃料に比べて不相当となった場合に、貸主と借り主の当事者が増減を請求できることになっています。借り主と貸主の合意が前提となりますので、必ずしも大家さんは安直に値上げができるわけではないのでそこまで焦らなくても良いかと思います。とはいえ、今後の自分自身のライフプランを考えるうえでも、後何年賃貸で住むか?その際、賃料総支払額はいくらいになるのか?を逆算してみて、早めに住宅ローンを検討することで本来賃料に充てるはずだった分を「手付金」に充当する資金計画でも良いかもしれません。また、住宅ローンは大きな病気を患うと団体信用生命保険に加入出来なくなり融資自体が否認されてしまうケースもありますので年齢なども考慮に入れた総合的判断で考えなくてはなりません。
山信不動産株式会社では、賃貸と購入の両軸でどちらがお客様のライフプランに適しているかを一緒に考えながらご提案しております。ご興味ある方は、無料でご相談承りますので下記専用フォームや電話番号に直接お問合せ下さい。皆様からのお問合せお待ちしております!
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