進化する住宅ローン
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新年が明け、金融市場も動き出しましたが気になる住宅ローンも先月末に今月（2025年1月度）の金利が各行発表されました。大手銀行5行ではみずほ銀行など3行は指標となる長期金利の低下を反映し、10年固定型を引き下げました（みずほ銀行1.45%、三井住友信託銀行1.55%、三井住友銀行1.90%、引き下げ幅はそれぞれ0.05%）。そして、変動金利に関しては据え置く決定をしました。まずは、春先の春闘賃上げでどのような判断を下すか日銀の動向に注目が集まりますが、株価、為替ともにこうした利上げを見据えた憶測が各経済誌でも多く取り上げられています。
昨年を振り返るととうとう「金利のある世界」が到来し、長らく続いた住宅ローンの金利引き下げ競争に終止符が打たれました。多くの銀行が金利引き上げにかじを切ったほか、ローン契約者が返済できなくなった場合の保障など、金利以外のサービスで差別化する動きも広がっています。顧客争奪に向け、各行の戦略が多様化してきました。SANSHIN picks内でも過去各銀行の住宅ローン競争については取り上げてまいりましたが、ここに来て更なる激化が予想されます。
インターネット専業のＰａｙＰａｙ銀行は、一つの物件に対して夫婦やパートナーがそれぞれローンを組む「ペアローン」契約者向け団体信用生命保険（団信）を拡充してきています。死亡や重い病気で1人が返済できなくなった場合、2人のローン残高がゼロになる「ペア連生団信」の取り扱いを昨年6月に始めました。従来のペアローン団信は、被相続人分の住宅ローン分のみ返済義務が無くなり1人分のローンが残る仕組みでした。しかし、共働き世帯の増加や物件価格の高騰を背景に、2人で組むローンが注目されており、りそな銀行などもこうした同様の保障を導入しています。三井住友信託銀行は昨年10月、46～55歳が加入できる手厚い疾病保障付き団信の取り扱いを始めました。多くの銀行は保障内容が同程度の場合、50歳までが加入条件となっており高年齢でも住宅購入への促進が注目されています。40代以降は健康への不安が付いて回るなか、金利競争ではなく、ニーズに合ったサービスは有償でも受け入れられる時代が来たようにも思えます。みずほ銀行は、借入時に手数料がかからない住宅ローンの取り扱いを国内で初めて開始しました。金利は従来型より年0.2％高い設定ですが、4000万円借り入れる場合、初期費用が約91万円も減るため、早く完済したい層の需要を獲得する狙いがあります。イオン銀行は、ローン完済までイオングループの店舗で買い物する際に代金を5％割り引く。三井住友銀行はクレジットカード利用時に条件付きでポイント還元率を上乗せする仕組みも導入しています。
住宅ローンを長く取り扱っていて思うのは、選択者は基本的に金利と団信のどちらかで選ぶ傾向があるので、各銀行としても保障で差別化していく逆算的な考え方は自然な流れです。住宅購入を予定している人に対しては、今後より一層団信の価値を含めた提案が不可避かと思います。
山信不動産（株）では、本日ご紹介した住宅ローンの選び方や各銀行の特徴（メリットやデメリット）を比較しながらお客様一人一人に合った最適な資金計画をご提案致します。専門スタッフが細かくご説明致しますのでご興味のある方は、ご年齢問わずお気軽にご相談下さい！
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