
参院選の結果は不動産実需層へ追い風となるか⁈
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昨日の参議院選挙は自公与党の過半数割れという衝撃的な幕切れとなりました。躍進した政党は物価高騰に対する「所得の増額」や「グローバリズムへの抑制」を訴え全国的に民意を集めた結果となりました。テレビのコメンテーターも「今の政権に国民が『NO』を突きつけた」と話していましたがまさにその様な結果となったのが印象的な選挙となりました。そして、不動産においても今回の選挙結果を受け変わるであろう価格高騰の影響について考えてみたいと思います。

まずは、現在の不動産市場を分析すると首都圏の新築マンションは都心部の不動産価格の高騰や需給逼迫が続いていることから居住目的の消費者が購入を見送る傾向が色濃く出ています。不動産経済研究所によると、2025年1~6月の首都圏新築マンションの平均価格は前年同期比17%増の8958万円でした。東京23区は20%増の1億3064万円と、2023年以降は1億円超えが続いています。マンション用地の少なさに加え、人手不足や資材コスト増が需給逼迫と価格高騰を招いています。海外マネーの流入も高騰の大きな要因の一つで、その影響は中古マンション市場へも波及してきています。東京カンテイによると、東京23区の5月の価格は70㎡あたり1億88万円という平均値を出しています。こうした状況の中、実需層は新築だけでなく中古の購入も諦め、いよいよ本格的に賃貸への検討が進んでいます。しかしながら、家賃も上昇傾向にあり2024年度の首都圏分譲マンション賃料は上昇率が2%でした。それでも、同時期の新築マンションの分譲価格は約8%増と比較すると割安感があるように錯覚してしまいます。また、先日の都議選でも注目された「アフォーダブル住宅」が今後どの様に賃貸市場の相場を動かしていくかも需要動向を左右するため気になるところです。アファーダブル住宅とは、中間所得層や子育て世帯が無理なく住める価格設定で提供される賃貸住宅を指します。居住費高騰への施策として東京都は新たに100億円を出資し、民間の出資も合わせた合計200億円規模のファンドを創設する計画です。
具体的には、「空き家活用を中心としたファンド」「子育て支援を中心としたファンド」「ひとり親支援を中心としたファンド」の3種類が立ち上げられる予定です。例えば、空き家活用ファンドでは、40億円(うち東京都の出資は20億円)を活用し、80戸程度の住宅を供給する見込みです。家賃は市場相場の8割程度に抑えることが想定されています。実は、アフォーダブル住宅の問題は日本だけの話ではありません。アメリカでは、GoogleやApple、Meta、Amazonといった大手IT企業が、この問題の解決に向けて動き出しています。例えば、Metaは3,800万ドルを拠出し、ローカルのアフォーダブル住宅やホームレス支援プロジェクトを支援。Amazonは2021年に20億ドルのファンドを立ち上げ、ワシントン州シアトル近郊などで2万戸以上の住宅を整備すると発表しました。背景には、これらのIT企業が集中する地域で家賃が急激に高騰し、一般の人々が住めなくなった問題があります。そして企業が責任を持ち、社会に還元する形で住宅支援を進めています。

※出典:東京都産業労働局HP
では、購入の線は新築中古含め今後本当に無くなってしまうのでしょうか⁈
こうした状況に行政も警戒心が強まってきています。マンション流通価格の過度な上昇を抑制するため不動産大手などが加盟する不動産協会に対し、投機を目的とするマンション取引の防止に協力するよう要請しました。具体的には不動産デベロッパーに対し、市街地再開発事業で販売するマンションについて、購入者に引き渡しから5年間の転売を禁じる「転売禁止条項」を導入することを事業者に求めるというのが狙いで、その他、同一マンションの複数の部屋を同一名義で購入することについても禁止するよう要望しています。都内の自治体が不動産業界に対して、住宅価格の高騰などを理由にマンション転売の制限を要請するのは初めての試みです。それだけ、危機感があるということです。千代田区は国に対しても、マンションの短期転売を対象に譲渡所得税を引き上げることなどを要請する方針のようで特に高騰を牽引している都心3区は海外勢から熱い視線を送られているエリアなので、今後の国政も絡め議論されていくことになりそうです。
こうした規制が実際に現実となり、海外マネーの流入も抑制されればマンション価格への影響は大きいと思います。もちろん、無作為な転売による価格上昇も是正しなくてはいけませんが、各社デベロッパーが設定している新築分譲価格が急激に上昇していることにも目を向けなくては根本的な解決にはならないです。その為には、建設業界の人手不足問題にもメスを入れていかなくてはいけません。
参議院選挙では、不動産の海外マネー流入も大きな争点となりました。今回の選挙結果を受け、物価抑制の鍵となるべく不動産市場にもこうした規制や増税政策が増えそうです。アメリカの関税問題、輸入に頼らない建築資材の内需整備、人材不足問題などなど、まだまだ不動産業界は価格高騰に起因する問題は山積みなので選挙後の国政の動きにも注目していきたいです。
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