
相続での落とし穴「2次相続」とは⁈
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本日は、相続編ということでお問い合わせの多い「2次相続」の話題についてご紹介したいと思います。一般的に、ご両親のどちらかが亡くなられた場合の「1次相続」に目が行きがちですが長期的に見た場合、注意しなければいけないのがこの「2次相続」です。

地価の上昇や株高に伴い、家族が亡くなったときに相続税の課税対象になるケースが増えています。国税庁によると、死亡者数に対する相続税の課税割合は2023年に9.9%と4年連続で上昇し、東京国税局管内の東京都・神奈川県・千葉県・山梨県では15.4%だったと言います。「相続税」は富裕層にかかるもので自分たちには関係ないと思い込んでいると、いざというときにあわてる可能性があるので注意が必要です。
特に夫婦2人と子の家族で夫(妻)が亡くなったときの最初の相続「1次相続」に比べて、その後、配偶者も亡くなったときの「2次相続」は相続税の負担が増えることが多いことはあまり知られていません。1次相続では相続税がかからなかったのに2次相続は課税対象になって驚く場合もあります。1次と2次の相続税負担の合計をできるだけ小さくするには、1次のときから遺産分割の割合をよく検討するなど対策が必要なため長期を見据えて計算し計画することをお勧めします。
1次相続より2次相続の税負担が増えやすい理由の一つが「配偶者の税額軽減」です。亡くなった人の配偶者の相続額が法定相続割合(法定相続人が配偶者と子の場合は2分の1)相当額か1億6000万円のどちらか多い金額まで配偶者に相続税がかからない仕組みです。課税遺産額が1億6000万円までなら全額を配偶者が相続しても相続税はゼロになります。そのため1次相続時に深く考えず、配偶者が遺産をすべて相続することも多いです。しかし、配偶者が相続した財産が2次相続のときに残っていれば、今度は配偶者の税額軽減が使えず、子が相続することになります。1次相続の相続税はゼロでも、2次相続で子が相続する金額が大きくなるため、累進課税の相続税の負担がかなり大きくなる可能性があるわけです。むしろ1次相続のときにある程度の財産を子も相続しておいたほうが、1次と2次の相続税額の合計が小さくなる場合があります。
1次相続でどのように分割すれば1次と2次の相続税の合計額を減らせるかは、かなり複雑なシミュレーションが必要となるため、遺産分割には不可欠なことです。また、配偶者が相続前からどれぐらいの財産を持っているかによっても結果は大きく異なります。
2次相続の税負担が増えやすいもう一つの理由が「法定相続人の数が減る」ことです。夫婦と子2人の家族で夫が亡くなれば、法定相続人は妻と子で合計3人ですが、妻も亡くなると法定相続人は子2人に減ります。相続税には「3000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除額があり、基礎控除額を超えた分に相続税がかかる仕組みです。前述の例で1次相続では基礎控除額が4800万円ですが、2次相続では4200万円に減ります。
生命保険金の非課税枠も「500万円×法定相続人の数」のため、非課税枠が500万円減ります。さらに、法定相続人の数が減ると1人当たりの相続額も増えます。これらの結果、2次相続の税負担は1次相続よりも増えやすくなるわけです。
1次と2次の合計の相続税負担を抑えるためには、まず1次相続で安易に配偶者の税額軽減を使い過ぎないことです。具体的にどうすればよいかは是非、山信不動産に一度お気軽にお問い合わせください!相続に詳しい専門の税理士と一緒に、計画を立案しご提案致します。
★「小規模宅地等の特例」の活用
代表的な事例で言うとまずは「小規模宅地等の特例」をうまく使うことです。一定の要件を満たせば住宅の敷地の評価額を最大80%減らせる小規模宅地特例は大きな節税メリットがありますが、配偶者にはもともと税額軽減の仕組みがあるため、子が特例の適用を受けられるなら、被相続人(亡くなった人)の自宅の土地は子が相続したほうが有利になります。ただ、配偶者がいる場合に子が特例の適用を受けるには子が被相続人の自宅に同居していたことが必要になりますので注意が必要です。なお、1次相続発生前の段階で親の自宅に子が同居していない場合は、二世帯住宅に建て替えるなどして「同居」の条件をクリアすることも一案です。その場合は①同じ1棟の建物に親と子が居住②建物の敷地の所有者は親③子が親に対して家賃を払っていない④相続発生から10カ月後の相続税申告期限まで子は住み続ける、などを満たす必要があります。建物の1階部分は親の所有、2階部分は子の所有、というように「区分所有登記」されている場合も特例は使えないのでご注意ください。
★「配偶者居住権」の活用
被相続人の自宅については「配偶者居住権」の設定も検討出来ます。被相続人の自宅の評価額を配偶者が自宅に住み続ける居住権と、その居住権の価値を差し引いた所有権に分け、配偶者と子がそれぞれ相続する制度です。配偶者居住権は他人に売却できず、所有権に比べて評価額は低くなります。実際にいくらに設定するかは配偶者の年齢や建物の築年数などで変わります。例えば、評価額1億円の自宅の配偶者居住権が3000万円とすると、残りの7000万円が所有権の価値となり、それぞれを配偶者と子が相続するとします。自宅に住み続ける配偶者が亡くなると配偶者居住権は消滅し、2次相続で課税対象になりません。この方法は、被相続人の自宅に子が同居していなくても使えるのがポイントです。
その他、株式など値上がりが予想される資産は子が相続し、預貯金などは配偶者が相続するのも一案です。1次相続で株式を配偶者が相続し、2次相続までに株式が値上がりすると税負担も増えやすいからです。昨今の株高を考えると不動産とは切り離した考え方も重要になってきます。
★「生前贈与」の活用
では、すでに1次相続の遺産分割が終わっている場合はどうすればよいのでしょうか?これは2次相続対策に限った話ではありませんが、生前贈与などで子の世代への財産移転を進めて相続財産を減らしておくことが選択肢になります。
時間をかけて少しずつ財産を子や孫に譲る暦年贈与では、贈与された人に贈与税がかかりますが、年110万円までの基礎控除の範囲なら非課税となります。ただし、亡くなる直前に相続人へ贈与した財産は相続税の課税対象財産に加算されるので注意してください。2023年の贈与分までは亡くなる前の3年間が加算対象でしたが、2024年分から期間が段階的に延長され最終的に7年間になりました。亡くなる前3年間は従来通り全額が相続財産に加算され、4〜7年前までの贈与分はその合計から100万円を引いた額が加算されます。
暦年贈与でなく「相続時精算課税制度」を利用した場合は、贈与された財産が基本的に相続財産に加算されますが、年110万円の基礎控除枠の分は加算されず相続税も非課税になります。同制度は60歳以上の親や祖父母などから贈与を受けた人が、翌年の贈与税申告期間内に「この年の贈与分から相続時精算課税を選ぶ」と税務署に届けると、その後すべての贈与に適用されます。相続人でない孫への贈与など、相続時精算課税を選ばないほうが得なケースもあるので注意してください。
★「民事信託」の活用
最後に、事前準備という観点から番外編として最近注目されている「民事信託(家族信託)」についてご紹介したいと思います。
民事信託とは、財産管理を信託会社ではなく信頼できるご家族などに託す制度のことを言います。民事信託を元気なうちに行うことで、本人が認知症になってしまった場合でも受託者が財産管理をし、預貯金、自宅・アパートの管理、修繕、売却、建て替えなどの相続対策を継続していくことが可能になります。ここで注意しなくてはいけないのが民事信託は、法定後見制度に一部代替しますが全てをまかなうことは出来ません。介護契約や入院契約、年金などの財産管理は信託制度の範囲外となりますのでご注意ください。成年後見人の権限は信託財産には及びませんが、監督権は有するため成年後見人によっては監督権行使と称して介入してくる恐れがないとは言い切れません。そこで、併せて任意後見契約を活用することも検討していいと思います。こうした活用で、ご家族を中心としたスキームも構成することも可能になります。
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